内容説明
映画監督の女と、脚本家の男。自分たちの恋愛は映画をつくるようにはうまくいかない。 かつてともに暮らした猫を看病する、元恋人同士の2人。愛猫の看取りを通し、愛の苦みと望みを描く傑作長編。気鋭の映画脚本家による初の小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
80
共に育てた猫がもう危ないと聞き、元恋人の家へ看病に通う脚本家。それは5年前に終わってしまった彼女との時間をなぞり、失ったものに改めて向き合う時間となった。刹那にしか生きられず、安定というクビキから逃げる男。こういう話は嫌いじゃないけど、ちょっと昔の匂いがする。自伝的小説なのかな?YA向きセットに入っていることにも違和感がある。わかっていたけど、猫との別れには涙涙だった。2019/11/05
優希
50
元恋人が飼っていた猫の死期が近づき、看病することになります。ペットの死に関する物語は辛いものがあります。何年経っても自分の愛犬が死んだときのことを思い出すからです。2020/08/07
aloha0307
20
元恋人の二人 脚本家:早川 と 映画監督:蓮子 共に育てた愛猫:ソラが もう長くない...5年ぶりに会いました 蓮子の新しい恋人:宮田さん を交えた”喪失”の物語。”終わり”について、堂々巡り 考え込みました...終わってから気づくこと 多いな... ラストシーンにグッときました。それでも人生は続いてゆく...2019/04/14
ぼっちゃん
18
【ダ・ヴィンチのプラチナ本】主人公の男性が元恋人と二人で一緒に育てた愛猫を看取るため、元恋人の夫の居る家に通うようになり、三人それぞれが自分を見つめ直す物語。前に進むためには、ちゃんと別れないといけないのだと感じた。2018/11/06
MAEDA Toshiyuki まちかど読書会
16
老猫を看取るところがリアルで読むのが辛い。猫には素直になれるのに、何故、人は人間に対して、躊躇してしまうのか?いろいろ考えさせられる小説だった。2021/05/09
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