内容説明
43歳で他界したドイツのユダヤ人思想家、フランツ・ローゼンツヴァイク。
彼の若年期から晩年までの思想的展開とその到達点を明らかにする。
初期におけるドイツ近代史への関心、キリスト教への改宗の断念、
主著『救済の星』における独自の救済史的思想の展開――。
さらに後期思想における、
一人ひとりの日常の生と宗教の関係の追究、
自ら力を傾けたユダヤ教の宗教教育の実践等から、
彼の思考の深化と全体像を解明する、注目作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さえきかずひこ
9
『救済の星』(1921年)で知られるドイツ・ユダヤ人=ローゼンツヴァイクの熱に滾った短い生涯において、その思想の変遷がいかなるものであったか、またその過程において同書がどのように位置づけられるかを論じる浩瀚の書。著者が東大院博士論文を大幅に加筆修正したものでたいへんな読みごたえがある。ヘーゲルの歴史哲学から大きい影響を受けた学問的な青年期から、キリスト教への改宗を思い留まりユダヤ人として生き抜くために全体性や普遍性をめざすその哲学を捨て、病魔のうちに信仰を実践し続ける晩年までが読む者の胸を深く打つだろう。2019/11/03
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