内容説明
日本にとって、いちばん重要な国であるアメリカ。しかし、日本人はアメリカの何たるかをまるで理解していない。二大知性の刺激的な対話によって、アメリカ理解の核心がいま明らかとなる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
57
アメリカは世界基準であるにもかかわらず社会のあり方は唯一無二のもの。日本にとってとても身近な国なのに日本人が理解不能な国でもある。アメリカとはそもそもどんな国で、アメリカ的とは何か、ということをキリスト教とプラグマティズムという2つの観点で論じている。そもそもの国の成立から約200年前に国の仕組みを話し合いで決めてきた。契約から会社ができ社会を作り州が集まり国ができた。日本は全く逆に国家・社会・会社の順にできる。これだけ科学が発達しても聖書の世界を信じているなんて、日本と全く違うということだけは理解できた2019/03/24
NICKNAME
44
難しい本であった。アメリカという国の基本になっているというキリスト教やプラグマティズムの説明にとてもボリュームを割いている。特にプラグマティズムに関してはとても哲学的で難解な説明が長く続き、この本は哲学書なのかと思うくらいであった。終わりの方にアメリカに追従する国としての日本についても書かれている。アメリカという国を分かり易く説明する本かと思って読んだのだが、そうとも言い難い感じがするけれど、以前よりはアメリカについて理解できたかと思う。まあそれだけ複雑な国なのでしょう。多くの日本人は読むべきだと思う。2019/01/29
おさむ
42
あの名著「不思議なキリスト教」の名コンビが復活。ただ、河出書房の新書とあって、講談社現代新書に比べてこなれていない。はっきり言えば難解。プロテスタントとプラグマティズムで(日本から見た)米国の不思議さを読み解こうとする心意気は買うが、いかんせん学術書のノリになっている。唯一の救いは、私たち日本にとってアメリカとは何かを論じた第3部。永続敗戦論のなぞりではあるが、盲目的な対米従属のおかしさを指摘し、マインドチェンジを促す。武士としての日本人のエートスの復活や、司馬史観の問題点など、尖った意見が面白い。2019/01/09
Tui
37
アメリカがどんな国なのか、初めて分かった気がする。前半は、キリスト教について多く語られ読みにくいが、そこをふんばって乗り越えると、一気にアメリカという国の見晴らしが良くなる。建国当時バラバラだったがゆえに契約を重んじること。教派による違いをそのままに心底プロテスタントを信じ、行動の基準にもなっていること。哲学や概念より結果そのものに価値を置くこと。世界のスタンダードにありながら、異端さも半端ない大国である。終章は、アメリカと日本のあまりに奇妙な関係性について。これは義務教育の段階で知らされるべき内容だ。2019/06/29
ころこ
37
グローバルスタンダードと、西洋社会からみても特殊な二面性を持ったアメリカを考察しています。読み易いのは3章です。1章ではキリスト教を、2章ではプラグマティズムという思想を取り上げています。1章は2章の前提であり、読み辛いのは2章です。真理はひとつである、他方、真理は経験ごとに多様である、このふたつを止揚しようとしたのがプラグマティズムだと定義しています。これは、経験が特殊性を示しており、一回性の真理が普遍を示しているとすると、アメリカの二面性と整合しています。本書ではパースを評価しています。パースによると2018/11/25