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内容説明
経営史というと、渋澤栄一、松下幸之助といった人物のエピソードを中心としたものか、紡績業、鉄鋼業、電機、自動車といった産業の盛衰から解説するものに分かれますが、本書のように、日本経済の興亡とリンクしてストーリーとして解説するものはありません。
本書は、経済成長のあり方の変化に焦点を合わせて、日本の経営のあゆみを振り返ってゆきます。筆者は、エネルギー産業を中心とした研究で多くの業績を残し、21世紀のエネルギー問題についても積極的に提言を行っています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
14
最近では、エネルギー政策での活躍が目立つ橘川武郎先生の学者としての原点とも言うべき経営史の著作。幕末から今日までを概観する見通しの良い一冊であるが、随所に橘川先生なりの主張が織り込まれている。金融バブル崩壊後も生産システムは健全さを維持しているのに、自信を失い、日本的経営の長所たる長期的視野を忘れたのが今の状況だという。事例の人選もいい。出光佐三、西山弥太郎、ホンダ、ソニー、土光敏夫。土光さんも、合理化の側面に加え、二つのV(ビジョンとバイタリティ)を評価する。分析的でありながら思いのこもった通史である。2019/01/09
Y_Michiari
5
う~ん、結構大切な事が書いていますが、読みにくさもあります。平成不況を分析し、次代の再生を請け負うなら、平成不況に至る文脈を掴むために本書を読んだ次第です。2019/04/11
ゆうき
4
バブル崩壊後、投資を減らすことで名目上のROAやROEを追求する投資抑制メカニズムが作用し、日本的経営は機能不全に陥った。(「株主重視の経営」を目指した弊害) 事業会社側の債務の累積(金融上のノウハウ不足)、銀行側の不良債権の累積(モニタリング能力の欠如)が1990年代の経済危機の要因となった。再生のためには、これらの克服が必要。2021/02/14
キム兄
1
昔の日本の経営に関することが理解できるような本でとてもためになった。また、今後の経営方法にも触れており、面白いと思った。2019/12/09
Kiyoshi Utsugi
1
橘川武郎の「ゼロからわかる日本経営史」を読了しました。 明治維新から150年の間に日本の経営史を解説しながら、今後の再生のヒントが潜まれていないのかを考えさせてくれるものです。 ・日本経済の成長を牽引したリーダーたち ・後進国の産業革命 ・世界的に稀有な成長軌道へ ・挫折と再出発 ・「空前」の経済成長 ・失速 ・再生 ・日本経営史を振り返って2018/11/17