巨大システム 失敗の本質―「組織の壊滅的失敗」を防ぐたった一つの方法

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巨大システム 失敗の本質―「組織の壊滅的失敗」を防ぐたった一つの方法

  • ISBN:9784492534069

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内容説明

あらゆる破滅に通じるヒューマンエラーと
その解決策を導き出す
企業存続のバイブルが誕生!

フィナンシャル・タイムズとマッキンゼーが選び、35歳以下の俊英に贈る
「ブラッケン・バウアー賞」受賞作、待望の邦訳。


<本書でとりあげた「メルトダウン(組織の壊滅的失敗)」事例>

・ハッシュタグで炎上したスターバックス
・フォルクスワーゲンのディーゼル排出量偽装
・スティーブ・ジョブズの「なにがなんでも着きたい病」
・福島第一原発防波堤の高さ設定判断方法
・アカデミー賞のクレイジーな誤発表
・勝手に止まるジープチェロキー
・逸脱が標準化したチャレンジャーとコロンビア   …etc.


<内容紹介>
●21世紀を生きるためには、電力網から浄水場、交通システム、通信ネットワーク、医療制度、法律まで、私たちの暮らしに重大な影響をおよぼす無数のシステムに頼るしかない。だがときにシステムは期待を裏切ることがある。これらの失敗や、メキシコ湾原油流出事故、福島の原子力災害、世界金融危機などの大規模なメルトダウン(組織の壊滅的失敗)でさえ、まったく違う問題に端を発したように見えて、じつはその根本原因は驚くほどよく似ている。

●複雑で結合されたシステムを運営するには、直感や自信を称え、よい知らせを聞きたがり、自分と見た目や考え方の似た人たちと過ごすことを好むといった「人間の本能や直感」に“逆らう”ことが、有効な対策を導き、問題解決のアイデアをもたらすことを示す。

●『LIFE SHIFT』のリンダ・グラットンも審査員を務めた、フィナンシャル・タイムズとマッキンゼーが選ぶ、35歳以下の俊英に贈られる「ブラッケン・バウアー賞」受賞作。

目次

プロローグ いつもどこかで「メルトダウン」
【第1部 失敗はどこにでもある】
第1章 デンジャーゾーンを生み出す複雑系と密結合
第2章 残酷な「複雑性の罠」が支配するシステム
第3章 ハッキング、詐欺、フェイクニュース
【第2部 複雑性を克服する】
第4章 デンジャーゾーンの脱出口
第5章 複雑系には単純なツール
第6章 災いの前兆を見抜く
第7章 少数意見を解剖する
第8章 多様性という「減速帯」
第9章 リスクを引き下げる「悪魔の代弁者」
第10章 サプライズも仕事の一環
エピローグ メルトダウンの黄金時代
謝辞

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たばかる

24
2018年出版。訳も同じ。システムの複雑性と結合の密度の増長が失敗(メルトダウン)を引き起こすと主張する。インターネットが可能にした市場の大幅な拡大や実際に見えない範囲での遠隔操作などが、様々なシステムをその方向に導いてると危惧している。後半では具体的な解決策を述べているのは、なかなか魅力的で、失敗を想像した上での予測、複雑性の解消のための分担、失敗やミスの業界全体における共有などを挙げていた。◇様々な部門の失敗例が記述され、中には福島原発事故もあったのは驚きだった。効率と信頼/安全性の釣り合いは課題か。2019/08/22

Kentaro

20
システムが密結合している時、構成要素間にスラックやバッファー(緩衝)がほとんどないため、一つの要素の不具合がほかに影響を及ぼしやすい。逆に疎結合では、要素間のスラックが大きいため、一つの要素が故障しても他の要素は生き残れることが多い。航空機製造工場は、疎結合の例だ。尾部と機体は別々に製造され、片方に問題が生じても、二つの部分を接合する前に修正できる。またどちらを先に製造してもかまわない。何か問題が起こったら即座に作業を中断して、まだ製造が完了していない尾部等の半製品を保管し、あとから作業を再開すればいい。2019/01/12

medihen

11
『最悪の事故が起こるまで人は何をしていたの』と似たテーマだが、書かれた時期が最近なので、取り上げられている事例も現在の一般的な状況をよりよく反映しているように感じられた。問題が起こる要因(複雑度×結合度)や複数の観点からの対策の方向性を示している点も参考になる。2019/03/04

テトロ

10
日頃から疑問に思っていたいろいろな現象に対し、様々な事例を通じて分析が加えられておりなるほどと、納得のいく一冊だった。折を見て読み返したい本の一冊に加えたいと思う。2019/01/24

Hiroo Shimoda

9
壊滅的失敗の原因は複雑系と密結合。原発も金融システムも同様。安全性を高めるための警告システムが複雑性を高め、結果安全性が下がるという話は目から鱗。機能しないダブルチェック、トリプルチェックに疑問を覚えている人は読んで損はないだろう。2019/05/24

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