内容説明
【小説版登場!】愛国者たちの、秘されし憩いのひととき―― 酒場でとある男がモランのイカサマを見破ったことに興味を持ったウィリアム。“戯れ”と称してその男に勝負を挑むのだが、相手の要求は大金を賭けた一発勝負のポーカーだった―― 4つの題目に沿った、モリアーティたちの日々を綴る研究記録が小説版で初公開!! ※デジタル版にはプレゼント応募券は付属しません
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
30
『憂国のモリアーティ』本編では描かれなかったオリジナルエピソードを収録した小説版連作短編集。酒場での賭けポーカーでモランのイカサマを見抜いた男に興味を持つウィリアム、任務で飼育することになった熱帯魚に熱を上げるルイス、アルバートとモランのワインの飲み比べ対決、ジョンがシャーロックの変わりに探偵となって奔走したりと、シリアスな展開が続く本編ではなかなか描かれる機会のないサイドストーリー的なエピソードがあって、原作の雰囲気を失わないようなテイストで登場人物たちの奥行きをうまく作り出していて興味深く読めました。2018/12/05
りらこ
22
漫画の次巻が待ち遠しいなと思っていたところこの本を図書館で見つけたわ!わたしは漫画の方が好きだな、と思いつつあの世界が広がっている魅力に抗えない。酒豪で涼やかなアルバートは、心の底にあの火事の日から続く自分の理想を抱えているし、シャーロックの読みは相変わらず先見性ありで正確。ジョンはちょっと良い人すぎるくらい。ルイスは漢気がある部分と子供っぽさが併存。キャラクターがしっかりしているからこそ文章にしてもついていけるのかも。2022/08/18
cithara
13
漫画「憂国のモリアーティ」既刊全部読了。たちまちロス状態に... 昨日本屋をフラフラしているとこの小説版が私を手招きしていた。誰が飛び込まずにいられよう... 本書は平等実現とか特権階級の粛清とかおどろおどろしいことを考える隙間の物語。いわゆる息抜き。でも彼らの日常は私からするとすごくヘヴィー。賭けに興じるモラン、うわばみのアルバート兄さま... 私が彼らの仲間でなくてよかった...と思う。シャーロックもいつでもシャーロック。ジョンもやっぱりお人よしのジョン。収穫はウィリアム兄さまの目が「緋色」だった。2021/05/18
Holmes
13
原作の話の流れにはない“犯罪卿の羽休め”と言った所でしょうか。 モランが持ってきたちょっとしたいざこざ、ルイスがお兄さんの名前が付いた魚にかける思い、アルバートとモランの飲み比べ対決、最後はシャーロックのお話を1話。サラッと読めるので、寝る前にでもどうぞ。ルイスが可愛いことこの上なしです。2019/12/29
みんにゃりん
10
9月最後の一冊。モランがひたすら残念でごちそうさまでした。(ー人ー)"緋色の研究"と副題が付いてますが、原作は完全に忘れてるのでわかりません。シャーロックサイドのお話はかなり微妙でした。小説版はもういいかな。2019/09/30