内容説明
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香道は香木のかおりを聞く芸道ですが、その中心となるのが「組香」。十人ほどが一つの場に集まって、数種類の香木のかおりを聞き分けるゲーム感覚の遊びです。組香には、香木のさまざまな組み合わせがあり、それぞれに名前がついています。香会のハウツーと、組香の例33種を紹介します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちはや@灯れ松明の火
28
めぐる季節や花鳥風月の彩りを香を炷くことで描き、詠み、奏で、そして聞く。いにしえの土に眠りし老木が放つ、人の手では作りえぬかそけき気配。馬尾蚊足ほどの木片に宿るのは六国五味と春夏秋冬。月を浴びる雪中の梅に、水面に佇む菖蒲一輪に、七草が彩る七夕の宴に、枯葉舞う時雨の夜に。準えて、重ねて、和歌に詠われた景色を映す。家づとに貝を拾う潮干香、盤上の駒を競わせる競馬香、偏と旁を合わせる扁突香、縦線と横線で物語を織る源氏香。考えて、楽しんで、古来の文化に想いを馳せる。やがて香が満ちるまで、今日ここのえに匂いぬるかな。2019/02/27
ゴロチビ
1
香道と言えば、茶道や華道に比べてもお金がかかる超セレブな趣味、と言うイメージがありますが、それだけでなく、とても雅びで高尚なものであることを、この本から感じました。 でも、何だかとても複雑で難しくて、私は途中で読むのを断念してしまいました。著者はとても真面目に情熱を持って香道の魅力を伝えようとしているのに、申し訳ないような気さえします。今、巷には柔軟剤などの人工の香りが満ちあふれていますが、せめて想像の中だけでも、天然の香木の上品な香りを想い浮かべてみたいと思いました。2016/07/18
あちこ
1
わたし用に借りた本。これで「入門」なのか。経済学以上に難しい。2014/12/26
ウハタ
0
全部は読んでないけど、面白かったので。種々の香筵の説明が大半を占めていて、薫は想像出来ないけど、読むだけで面白い。2017/08/03
IsaRian
0
以前から香道について勉強したいと思っていた。図書館で5冊借りて読んだが、この本が一番格調が高く、洗練されていてる。著者の教養の深さと幅広い知識、見識の高さが窺い知れる。 香道とは香の匂いを嗅ぎ分ける遊びであるだけではない。和歌や漢詩、故事、歴史など様々な事柄が初心者にもわかりやすいように解説されている。ある程度の知識がある人をも唸らせるような奥深さも持っている。 このように内容の深い本であるにもかかわらず、著者の最後の言葉が「すぐに諦めない、根気」、と根性論になっていて恐れ入った。香満ちました。2024/04/04