内容説明
世界は今、嘘とフェイクに満ちあふれている。ニュースも、ウェブ検索も、専門家の言うことも、鵜呑みにすれば騙されてしまう。本書は今もっとも注目を集めるデータサイエンティストが、データに注目して「嘘を見抜く技術」を解説! 世論調査の結果はなぜ各社異なるのか? アベノミクスによって景気は良くなったのか? 「最近の若者は……」論の誤り。本当に地球は温暖化しているのか?……etc. 新時代の教養「データサイエンス」の入門書として、数学が苦手な人、統計学に挫折した人にもわかりやすい一冊!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
チャー
13
データサイエンティストの著者がメディアで目にする数字の捉え方について紹介した本。統計について注意を促しつつ、数値が示す意味を正しく解釈することの重要性を説いている。新聞記事等で紹介された数値を例えに、その成り立ちと解釈の確からしさが丁寧に分析されておりわかりやすい。集めたデータの偏りへの注意はもとより、数字の表現が実態を適切に反映しているかをよく考えることが重要。特に計算式で求められたものは、もとの数字の傾向を見つつ、得られた数値を解釈しないと実際を見誤る危険性がある。判断基準として用いる際は熟慮が必要。2022/05/22
えいなえいな
13
いわゆる統計学の入門書でしたが、色々と具体的な事案を複数のデータを通じて読み解いてくれるので、データの見方が分かると同時に世の中で起きているいろいろな事案に関しても勉強になり、なかなかお得な本だな、と思いました。例えば地球温暖化や景気、エンゲル係数の話など著者はそれぞれの専門家ではないですが、データを元に話をするので、説得力があります。納得することで統計学の素晴らしさが理解できる、という事ですね。2019/11/24
まゆまゆ
13
データを使って何かを知るのがデータサイエンス。ただ人間は知りたい情報しか知ろうとしない、信じないという認知バイアスがあるので、単にデータを信じるのではなく疑ってかかることが必要。経済指標を報じるニュースを中心にデータへの触れかた、考え方を紹介していく内容。GDPや求人倍率、地球温暖化の話が印象深い。2019/05/28
sheemer
11
データを見る時のバイアスにフォーカスし、見誤らないためにはどう考えたらいいかを実例に即して紹介している本。外国人の日本観、ネットの政党支持率、アベノミクスの実効実態、震災の復興の目安、日本は貧困大国か、人手不足と低給与、若者観、温暖化、低体重でもダイエット、生活水準とエンゲル係数など、現実界の疑問から目を逸らすことなく紛れ込んでくるバイアスを意識できるように説明している。逆に統計学的計算の実務にはいっさい触れない。そこを求めるなら別書を探すべき。だがバイアスについて実感したければ本書はそのための本である。2025/10/30
たー
11
データサイエンスと言うよりは統計読解の超入門だった。2019/06/11




