内容説明
「犬になりたい」と夢想する房江は、思いをよせる女性の飼い犬となるため、謎のバーテンダーと魂の契約を交わす。しかし飼い主の家庭は決定的に壊れていた。オスの仔犬となったフサは、実母と実兄のDVから彼女を守ることができるのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
160
物語の結末は予想とは違っていたけれど、これもまたありうべき結末だろう。蓮實重彦が解説で、自転車の場面をとって細部に宿る小説空間の質を語っているが、それは犬となったフサの描写においても見事に当てはまる。個々の場面の描写とフサの感情の微細さこそが、ある意味ではこの小説の基軸をなしているのだから。また、朱尾を配したことは、この流麗な時間を持つ物語に立体構造を与えることに寄与している。これは、せつなく心が揺れる物語だ。犬好きの人には無条件でお勧めしたい。読後は犬が飼い主に寄せる限りない愛情を再認識することだろう。2014/06/02
文庫フリーク@灯れ松明の火
54
表紙の可愛らしさとは真逆の飼い主・梓と家族のゆがみっぷり。『犬身』と化した主人公は共感まで行かぬものの、真っ直ぐなのですが。文章・描写は分かりやすいのに、物語に入り込んだと思うと、するりと逃げるように嫌悪感。面白いのですが、あまり味わったことの無いたぐいの物語でした。ええ〜?な梓の母親の死に方も効果なのかな。結末は額面通りに、救いが有りとして読了。好き嫌いを聞かれたら素直に〔苦手〕です。それでも後を引く〔狼〕朱尾と〔犬身〕房恵。続編有るなら読みたいです。2011/01/18
myunclek
24
文章になれたのか上巻ほどには時間はかからなかったものの…、う~ん。 面白かったかと問われると微妙ですね。やっぱ梓と彬の不快な関係、そして母親の変質的な性格が、読み進めるほどに気持ち悪くなった。どうにも、感情移入以前の問題でこのお話は好きになれなかった(><)2014/08/08
かさお
22
下巻はもう読む手が止まらない。梓の兄と母への嫌悪感でいっぱい。家族は1番小さく、初めての社会だと思う。 だからその形が歪んでいたら、とんでもない。外に目を向けず、全て内に注げば、洪水注意報だ。梓の家族は成るべくして成ったのだな。犬のフサとなった房枝の梓への想いはというと、これはやはり愛だろう。飼い主と犬の関係で言えば相思相愛か。なんかファンタジーな設定なのに、グロいものを見てしまったような感覚。犬の散歩してる人の姿を見る目が、これから変わるかもしれない。しかし、あのブログを書いてた人は誰なのか?気になる〜2026/03/05
りつこ
21
酷い話なんだけどストーリーに埋没しない何かがあってそこがキラリと光っているので不愉快な話なんだけど不愉快だけに終わらない。解説を読んでも結局何が言いたいのか私には分からなかったんだけど、でも面白かった。気持ち悪いんだけど乾いたユーモアがあってそこが好きかな。「肉い」っていうのがなんだかめちゃくちゃツボで笑うところじゃないのに大笑い。はかりしれないなー。でも好きだなー。2014/05/30
-
- 電子書籍
- この夜が明けたら もう一度君に恋をする…
-
- 電子書籍
- 元・世界1位のサブキャラ育成日記 ~廃…
-
- 電子書籍
- 後ハッピーマニア【単話】(16) FE…
-
- 電子書籍
- 決定版!太田潤のアウトドア料理100 …




