内容説明
たとえば、〈やる〉――「俺、あの女とやっちゃった」と言えば色っぽいけれど、「この野郎、やっちまえ」ともなれば物騒な話になる。そのほか、なにげない動詞が綾なす、極上ミステリーの数々。〈割る〉〈する〉〈眠る〉〈とる〉〈切る〉〈合う〉……。言葉から生み出される思いがけない物語。短編の名手の腕が冴え渡った、連作推理傑作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニョンブーチョッパー
3
○1998/01/31
僕。
0
んー、タイトルだけで買ったんだけど、まさか短編ミステリー小説だとわ。普通に面白かった、程度。2012/03/27
かお
0
2000年
朱音
0
連作短編で、「合う」から「割る」まで、あ行・か行…から一つずつ動詞を選んで題名にしてある。これはあとがきによれば、小説を雑誌に連載するときに話は書きあがっていなくてもせめて題名だけでも、と編集者に言われてこういう題名シリーズにすることにしたのだ、と言う。そういういわば「無理やりに選んだ^^;」ような題名から、発想してゆく手腕は見事。お話としてもうまく出来ているし、佐野洋ならではの「オトナな」味付けもしてあったり(しかもこの人のは上品だし)読み応えは充分。面白かったです。2003/01/22