内容説明
衝撃の最終回。
モロボシ・ダンの告白シーンになぜ「あの曲」が使われたのか──
「音楽」を切り口に、ウルトラセブンを読み解いた快作!
──感動で身体が痺れた。
自分にとってウルトラセブンは永遠となった。
そしてこの日は自分にとって、
クラシック音楽への扉が開かれた日ともなったのだった──
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
48
ウルトラセブン最終回に流れたシューマンのピアノ協奏曲に惹かれ、音楽の道に進んだ著者、そのレコードをウルトラセブンの音楽家 冬木透さんと聴くという至福の時を迎える。ウルトラセブンにシューマンが使われていたというのは、この本で初めて知った。ウルトラセブンとクラッシック音楽という組み合わせが、とても興味深く楽しかった。「ウルトラセブン オリジナルサウンドトラック」を聴きながら読む。シューマンのピアノ協奏曲も図書館から借りてきた。使われた演奏のものは無く、P178に紹介されていたアバド/ピリス盤でした。2017/04/02
いたろう
23
ウルトラセブンに使われた音楽についてうんちくを語るというマニアックな内容(笑) 特に最終回で使われたシューマンのピアノ協奏曲について、実際に使われたカラヤン/リパッティ版の他、18種類のCDを聴き比べる凝りよう。よくこれで1冊書けるなと思いつつ、音楽だけでなくウルトラマンとは異なるウルトラセブン作品の奥ふかさを刷り込まれてしまい、何だか改めてウルトラセブンが観たくなった。2013/07/19
Y2K☮
17
著者は小2の時セブンの最終回を見た。そしてダンが正体を明かす場面の曲に衝撃を受ける。PCもビデオも無い時代。著者は再放送をテープレコーダーに録って聴き込む。やがて意中の曲がシューマン「ピアノ協奏曲」と知り、レコードを数枚買うも「どれも演奏が全然違う」と愕然。友人宅でカラヤン/リパッティ版を聴き、「これだ!」と感動した時には中3になっていた。33歳で亡くなるリパッティの31歳時の演奏、運命に抗う力強い旋律が巨匠達の名人芸よりも著者の心を捉えたのが印象深い。セブンは話だけでなく音楽へのこだわりも本格的だった。2015/01/09
エドワード
17
クラシック音楽業界の端っこに連なる身として、また昭和の子供のなれの果てとして、まるでわが事のように読んだ。読書メーターで歴史だ人生だとエラそうなことを言っているが、私はバカにウルトラがつくほどのウルトラファンである。カセットテープにテレビの音を録音して何度も聴いたというのは私も同じ。涙ものだ。五十歳になった今でも、気合いを入れる時はセブンの冒頭の音楽を口ずさんでしまう(もうひとつはポパイです)。きっと死ぬまで手塚、円谷、石森の三本の矢から卒業できない。まさしく、私もセブンからクラシック音楽を学んだ一人だ。2013/05/27
まつじん
16
クラシックは奥が深い、深すぎる。生で聞く用になったら切りがなさそうでコワイわ。2018/10/29