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内容説明
日本の相対的貧困率は15.7%(2015年。相対的貧困とは、2015年現在では手取りの年間所得が一人暮らしの世帯で122万円以下、4人世帯で244万円以下の世帯を指す)。人数で言えば1900万人以上にも上るが、日本には本当の貧困なんてないと言う人もいる。そんな人にこそ伝えたい現実がある。一時的にせよ「飢えた」状態に置かれてしまい、万引きをしなければ食べ物にありつけない貧困家庭の子どもは少なくないのだ。本書では貧困問題のリアルと本質について、社会調査とデータのエキスパートと、貧困家庭の現場を徹底して見聞きしてきたライターが語り合う。貧困への無理解に対抗するための本音対談。 ●欧州はなぜ社会福祉が整備されているのか ●新築の家などの『強制出費』は罪が重い ●貧困家庭の冷蔵庫はものでいっぱい。ただし、賞味期限切れの食べ物ばかり ●地方の若者の刹那主義 ●なぜ貧困を放置してはいけないのか ●貧困対策を徹底的に考える ●政治家も官僚も、世論を恐れている
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
73
自分の知識はメディアのバイアスがかかっているんだなと思った。「若い女性の貧困」ではなくて「単身女性の貧困」率が問題なのね。私も他人事ではない。他人事で済ませられるひとたちは幸せなのか、将来の可能性に想像力が働かないのか……。2018/11/22
ゆう。
49
正直がっかりした内容。この本では貧困が生み出される社会問題的把握はまず無理だ。近視眼的で国民や世代に対立を持ち込み、消費増税増税や年金切り下げが生活にどれほどの影響を与えているか無批判すぎる。子どもの貧困が解消しないのは国民の理解が足りないからという論調に終始している。これが子どもの貧困論をリードしてきたと言われる論者の現実なのか。貧困はあらゆる社会問題と結びついており、資本主義社会の階級的視点も欠かせないが、あまりにもお粗末すぎて、読んでいて腹が立ってきた。はぁ〜。。。2019/02/05
おさむ
31
社会学者の阿部さんに興味があり、読んでみました。データ重視の阿部さんと、現場派の鈴木さんが本音ベースで貧困問題を語り合う。精神疾患や階級社会化仮説など興味深い論点もあるが掘り下げられず、結果的に大放談会になってしまっており、ちと残念。地方の話や脳障害の話などチョッと脱線気味も多くて、疲れる。あと100ページは短縮できるし、その方が新書として狙いがクリアになると思います。2018/11/08
みなみ
23
貧困の現場を知るライターと社会政策学者の対談本。「貧」と「困」を分けて考えて、前者は豊かではなくても頑張って踏ん張ってる人、後者は困窮状態に陥って孤立している人としていたのが印象的だった。なぜ、貧困の人を救う必要があるのか、貧困の原因は何なのか、色々な視点で論じており勉強になった。2021/04/08
まゆまゆ
19
貧困の現場を知るライターと大学教授の対談集。貧困問題が取り上げられる機会が増えている中でも、未だに貧困イコール自己責任論が支持される理由は何なのか。貧乏と貧困は似て非なるものだが、メディアによる伝え方から誤解を生み出し正しく伝えられないもどかしさや、支援のあり方など惜しげなく語られる。貧と困の問題を分けて考える、というフレーズが印象に残る。2019/05/14
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