内容説明
ブレグジット、トランプ大統領誕生に象徴される理知軽視のポピュリズム的傾向に異を唱える声明をはじめ、進化学から世相までをとりあげた珠玉のエッセイ・講演録などから厳選。ファンはもとより世情に我慢ならぬ読者の清涼剤となる、待望のドーキンス論文集成
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
36
いかにもドーキンスらしい、諧謔と知的遊び心と、生真面目なほどに紋切り型の欧米の神信心の勢力への徹底した論難。 同時に、ドーキンスの言う科学は、社会にとって必要なものであると同時に、それ以上に、魂にとっての驚異なのである。アメリカの先住民族たちが、「グランド・キャニオンの縁で深い宇宙と遠い昔について黙考している魂にとっての驚異」に比高できるものなのである。2019/01/19
トムトム
28
キリスト教、大丈夫?と思うような。トランプさんが大統領になるのは、ダメでしょう?みたいな。一回目はゴニョゴニョと頭に入らないまま読みました。2回続けて読んだら、ナルホド!ドーキンズさんを分かっていないと読めない文章だと思いますが、読み込めば「そういう概念、考え方か」と、発見があると思います。2022/10/24
zoe
21
科学の特徴。例えば同じ疑問に対して、文化的背景・多様性に関わらず同じ答えに行きつく。宗教は、9.11の誘導ミサイルを作り出せる。先入観や習慣を捨て、寛容な耳と好奇心で臨み、何かを学ぶ。宗教を教えず、宗教について教える。人類の誕生はたかだか数千年ではない。進化は連続。時間は連続。時間は川の流れのように流れるもの。人は時間を流れる?何が遺伝なのか。幼少期に信用できる成人個体から無条件に学ぶこと。親切は素晴らしく、広げる価値があり、宗教は広める方法を知っている。ビッグバンより前。北極より北。2018/12/19
えも
19
ああ、やっぱり読むのに時間がかかったな。翻訳という要素を差し引いても、ドーキンス真面目で理屈っぽいから▼でもドリトル先生が原点だったり、ティンバーゲンの弟子だったりするから、自然をみる目がとても優しい▼もちろん宗教、特に進化を認めない創世記モノに対しては、それはもうくどいほど攻撃してて、それもまたドーキンスの面目躍如だね♪2019/03/11
trazom
19
「利己的な遺伝子」「神は妄想である」などの著作を通じて、その確信に満ちた思想に圧倒されたドーキンス博士の41編の論文を8つのカテゴリーに編集した作品集である。いつもながら「理性と論理」に基づいて「科学的思考」に徹する博士の信念が、宗教や迷信の持つ欺瞞を、これでもかと言うほど叩きのめす。博士の論調の怜悧な切れ味は冴えわたっているが、でも、いくつかの作品の中で、博士の人間的な温かさに触れることができたのは救いだった。そうやって読むと、博士お得意のシニカルな比喩も、ユーモアとして捉えることができる気がしてくる。2018/12/19
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