集英社文庫<br> La Vie en Rose ラヴィアンローズ

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集英社文庫
La Vie en Rose ラヴィアンローズ

  • 著者名:村山由佳【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 集英社(2018/11発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087457858

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内容説明

薔薇の咲き誇る家で妻思いの優しい夫・道彦と暮らし、予約のとれないフラワーアレンジメント教室の講師、カリスマ主婦として人気を集めている咲季子。平穏な毎日が続いていくはずだった。あの日、年下のデザイナー堂本と出会うまでは。――門限は九時。打ち合わせで外出する場合は三日以上前に場所と時間を夫に報告すること。男性と一対一での打ち合わせは絶対に避けること。泊まりの旅行など論外。ややあって、堂本が言った。「なんかもう、『人形の家』って感じだな」――夫が決めた厳格なルールに従って成り立っていた「幸せ」な暮らし。堂本との恋をきっかけに、咲季子はようやくその酷いモラハラに気づき、檻の外へ羽ばたこうとする。だがある夜、すべてを知っていた夫が激高。大切なものを守るため、咲季子は二度と戻れない道へ踏み出してしまう……。衝撃のラストが心を震わす長編小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あっか

83
美しい庭の風景や薔薇たちを始めとした四季の移ろい描写と、咲季子の心情や変化の対比が鮮やかで見事でした。開始40ページ読まずして、道彦に超絶胸焼け…こういう男って小説の中で大袈裟に描かれているだけなのだと思っていたら、現実にいることをもう知っているのでげんなりします…でも結局、咲季子ダメンズメーカーなんだと思うけど…あんな卑屈にビクビクされて、毎度顔色窺われてすぐ謝られたらそりゃダメンズになると思う。笑 後日談が読みたいなー。2020/03/25

佐島楓

77
非常に簡単な図式で表すことができる人間関係なのだが、当人たちにはそれにとどまらない感情の揺れがある、というのがポイントか。殺意もこういったところから発生するのだろうという一種のリアリティはあった。2018/10/19

だまだまこ

66
世間的には良い夫なのに、妻を見下し「俺がいなきゃ駄目なんだ」と繰り返すモラハラ夫。夫の機嫌を取り、自分の言いたいことも言えない咲季子。年下の男性との出会いをきっかけに生活は色を変えるが…。ダブル・ファンタジーと似た設定ではあるが、モラハラ夫からの脱出の仕方は異なる。正にサスペンス。恋は盲目、だけど目が覚めた時の現実からは逃げられない。もしこんな結婚生活だったら、どうすればよかったんだろう。ただ、平和に夫と楽しく過ごしたかっただけなのに。蕾のまま切り取られ咲くことのない薔薇が、すれ違う残酷さを静かに物語る。2018/09/21

たーさん(^-^)

60
「ダブルファンタジー」の主人公の旦那さんもこんな感じだったけど、この物語の旦那もかなりのモラハラ😅ここまでひどくはないけど、ご主人に遠慮してる主婦って多いと思う。この咲季子の夫はプライドも高く、妻を蔑むことで自分を保ってる感じがした。結局は妻の親の土地の家だし自分はフリーの仕事でほとんど仕事してないようなもんだったしな。不倫相手の男も金目当てな感じだったし咲季子の人生って。カナダにいるご両親が悲しむだろうな。もっと違う解決方法があったと思うけど物語としてはとても面白く読めた😆村山由佳さんの作品は好き!2019/08/10

ピロ麻呂

50
束縛が激しいのは愛されているから…夫に素直に従順する生活を送っていた咲季子が年下のデザイナー堂本と出会い、恋に落ちる不倫ストーリー☆実際にありそうな不倫の形かも?…結末は??だけど、全体的におもしろかったなぁ(^^)2018/09/30

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