内容説明
映画「かぞくいろ」の小説版ストーリー。
地方のローカル線を舞台に鉄道にまつわる人々の人生を綴った映画「RAILWAYS」シリーズ第3作。夫を突然亡くしてしまった奥園晶は残された夫の連れ子・駿也を抱え、夫の故郷・鹿児島に住む義父・節夫に会いに行く。節夫は、長い間疎遠だった息子の死、突然現れた息子の嫁、久しぶりに会う孫の存在に困惑。行くあてがないという2人を自宅に住まわすことを決め、3人の共同生活が始まる。生活のため仕事を探していた晶は、義父と同じ肥薩おれんじ鉄道の運転士を志し、試験を受けることを決意。新しい出発を夢見るが…。
映画では、辛い生い立ちの中、やっと手に入れたはずの幸せも崩れ、それでも強く生きるシングルマザーを有村架純、とまどいながらも二人を温かく支える義父を國村隼が演じる。
本作は、映画脚本を原案にオリジナルストーリーを盛り込んだ小説。有村架純演じる晶の裏に隠された波乱の人生に感涙必至です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
navyblue
14
誰かとても大切な人が亡くなってしまったら、あまりのショックに自分自身の悲しみの感情に向き合うことができないことがあるかもしれません。血は繋がっていなくても、お互いを思いやり、大切にしてゆくことで家族になっていく3人、読んでいる私も温かな気持ちになりました。特に義父である節夫さんがよかった。また、晶さんとゆり先生の女性同士の友情も素敵でした。2019/02/19
えみ
12
お互いが家族だと認めあえばそれでいいだけなのに、そんな単純なことが難しい。晶と駿也の関係がもどかしかった。血の繋がりがない親子が亡き夫・亡き父親の実家で本当の家族になるために奮闘する物語。今年11月に公開された映画の小説版オリジナルストーリー。鉄道好きの駿也の為に肥薩おれんじ鉄道の運転士を目指す晶の真っ直ぐさ。見習いたい‼大切な人の為に一生懸命になれるって羨ましい。そしてそれを見守る義父・節夫も良かった。強くて優しい晶と駿也と節夫。もう素敵な家族に胸いっぱい。家族のかたちはそれぞれだよね。2018/12/13
野比玉子
12
小学館様より懸賞本。映画「RAILWAYSわたしたちの出発 」のノベライズ本。母親から育児放棄されて育った昌が、自分自身の家族を再生していく話。義父が善人で、どっしり構えていて良かった。夫の連れ子駿也が、父も母も一度に失ったのに健気で儚い。2018/11/09
まっちゃん
5
血は繋がっていなくても、家族になることはできる。暖かい一冊だった。 人はいつ何が起こるかわからない、というのも事実で、晶の話は決して他人事じゃないんだろうとも思った。2019/08/07
てっちゃん
2
読みやすい本でした。 楽しく読めました。2018/10/17