内容説明
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日本唯一のアウトサイダー・キュレーターによる
総勢135 名のアウトサイダー・アーティスト大辞典!
水道橋博士も絶賛!!
『表現とは無茶で無駄で無限である。
この本は、アートの根源的な力に満ちている。
クシノこそが、平凡のなかに非凡を発掘する錬金術師だ!』
アウトサイダー・アートとは、一般的には美術の教育を受けていない人々の創作のことを指す。
しかしいま、アウトサイダー・アートといえば障害のある人たちの表現活動ばかりにスポットが当たりがちである。
日本初のアウトサイダー・キュレーターである櫛野展正氏は、障害のあるなしにかかわらず、表現せずには生きられない、表現者と呼ぶにふさわしい隠れた芸術家たちを多く発掘してきた。
本書では、日本全国津々浦々、135人の表現者たちを10のテーマ別に一挙に紹介。アウトサイダー・アーティストを網羅した日本で初めての試みである。
目次
第1章 憧れ
第2章 異形
第3章 描く
第4章 過剰装飾
第5章 家族
第6章 老人芸術
第7章 セルフビルド
第8章 廃材
第9章 楽園
第10章 ヘアサロン
解説 クリティカルとキュレイトリアル 福住廉(美術評論家)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
20
障害者が多い気がするけど、芸術方面で評価されるには、障害者か早死になのかなと。音楽というかロックポップスだと割と誰が褒めてようが自分で判断するけど、芸術方面はよくわからんなと思いつつ字が小さいので老眼にはきつかった。よくいろいろ探してるものだと思った。2021/08/22
阿部義彦
18
ホヤホヤの新刊です!アウトサイダーキュレイターの櫛野展正さんの明るく楽しい前衛です。櫛野展正さんの前著「アウトサイドで生きている」(読了済み)の拡大版と見て良いと思います。アールブュリット(生の芸術)というと障害者ばかり取り上げられるのに抵抗すべく、その他の数寄者の方も沢山紹介しています。「セルフビルド」「老人」「憧れ」「ヘアサロン」などの10のカテゴリーも考えられてます。そして、驚きは日本にもフランスの郵便配達人シュヴァルと同じように石(こっちは手製モルタル!)で宮殿を自作している御仁がいるなんて!2018/09/22
くさてる
17
日本の135人の表現者、アールブリュットの紹介。自分が、好きなものも嫌いなものも、美しいものも眉を顰めたくなるようなものも、面白いものもピンとこないものも、欲しいものも家にぜったい置きたくないもの、なんでも、ある。表現ってなんだろうね。そんなことを考えました。2018/11/28
ひなにゃんこ
9
★4.5 めちゃくちゃ読み応えがある。日本唯一のアウトサイダー・キュレーターで専門ギャラリーも運営する櫛野さんが実際に全国を訪ね歩いて取材し、撮影したアウトサイダー・アーティスト総勢135人分!「過剰装飾」「老人芸術」「セルフビルド」などテーマ別に分類され、人によっては数ページ割いてあるけど、一人半ページほどしかないのが大部分、でも、濃い。何らかの障害を抱える人も多いけど、元は平凡な人が長年コツコツと続けることで積み重なった作品の圧倒的物量が迫力を帯びてアート的な何か、になっているものも多い。 →2019/10/21
imagine
8
単なるアートの紹介、キュレーションではなく、これは櫛野氏が自らの足で集めたドキュメンタリーだ。登場する135人プラス遠藤さんの人生にキチンと寄り添っている。各自の活動情報をどのように収集したのかという興味も湧く。あとがきにある通り、異質なものとして周到に排除されている表現のなかにこそ「本当の芸術」がある、と信ずる櫛野氏の揺るぎない信念が、読み手を虜にする。2019/01/06




