内容説明
結婚を半年後に控えた30歳の拓海には、密かな日課があった。高校の時に好きだった女の子・睦月のブログを見ることだ。ある日、拓海はブログが更新されたのに気づき、驚く。なぜなら、睦月は12年前に死んでいるのだから…。拓海はブログを誰が更新したのか知るため、没交渉だった高校の同級生たちに会いに行くが―。東京と沖縄、18歳と30歳。時間と場所を超えて綴られる、彼女と僕の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
263
プロローグ+10章立て+エピローグの構成で。主人公拓海目線。例外もあるけど、基本的には結婚を控えた2018年で30歳の現在。2006年18歳の高3睦月のブログが挟まれてから当時の話と。順次展開されるのね。そのブログに、タイミングが最悪だね。だから物語がスタートするのですが。何故か12年振りの更新ページが作られたのです。拗らせ男一丁上がりですよ。その何故を追いながら、昔の思い出と交錯させるんですね。最後は吹っ切れて、確執の様なものも解消してたけど。周りのお陰だよ。拓海氏はそれを忘れちゃいけないよ。2025/12/10
のんき
99
30歳の拓海は、12年前に亡くなったはずの睦月(むつき)のブログが更新されていたのに気付きます。拓海は、誰が更新したのか?誰宛てのメッセージかを探します。心のどこかでは、睦月が拓海宛てに更新したと思いたいけど‥ 東京から沖縄に転校してきた高校生の睦月がとても良かったな!ほんとに大好きな人だったら、亡くなったとしても、その人のことは忘れないし、ほかの人と幸せに暮らすことになったとしても、きっと心のどこかに大好きな人は生きてるような気がします。そしてクジラが歌うという意味がわかってなお切なくなります。2019/03/23
南雲吾朗
56
この本は、海の香りがする。太陽の熱も感じられる。12年前に死んだはずの同級生のブログが更新されることから、再度つながる人間関係。人を繋げるのは思い出なのだろうか?読後感の良い小説であった。2020/02/25
エドワード
33
30歳の宮平拓海は、杉浦梢との結婚式を控えた今も、18歳で病死した高校時代の初恋の女性・橘睦月を忘れられない。拓海の母も若くして死に、程なく再婚した父に不満を抱いている。「なぜ死んだ人間を忘れられるのだろう?」拓海は毎日、睦月のブログを眺め、ある日ブログが更新されていることに気づく。「誰が?」そのことで頭の中がいっぱいになり、梢との間がギクシャクするが…。「ねえ知ってる?クジラは歌を歌うのよ」全編に流れるテーマの美しさ。色々な人々と交流し「忘れてもいい」ことに納得するのだった。更新の謎は読んでのお楽しみ。2026/04/07
なるみ(旧Narumi)
28
図書館の新刊コーナーで偶然手に取りました。結婚を半年後に控えた30歳の男性会社員、拓海。高校生の時に好きだった、病気で亡くなってしまった女の子、睦月のブログが12年ぶりに更新されたことをきっかけに動き出す物語を描いていました。ブログが更新された背景はわりとすぐに想像できたのですが、登場人物の心情が丁寧に描かれていて、じっくり読ませてくれる一冊でした。2018/09/15
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