内容説明
あの日降り立った駅、いまはどうなったのだろう? モータリゼーションの波に飲み込まれる以前は、皆鉄道で旅立ちました。ふと思い立って列車に乗り、見知らぬ駅で一夜を明かし、旅の英気を養った記憶。ふるさとから一人侘しく旅発った駅。もう二度と列車は来ないけれども、日本人の心象風景に深く刻まれた現存する廃線駅舎を、写真とエッセイで綴った本の登場です。 ※この電子書籍は、原本をスキャンして作成しているため読みづらい箇所がある場合がございます。 何卒ご容赦ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山猫
18
始めに言っておくが、私は葬式テツではない。 さて「廃線跡」をたどる出版物は多いが「駅舎」を訪ねるものは珍しい。読んで行くと「え?あそこ廃線?」という所が少なくなく、いかに国内旅行の際に鉄道を使わなくなったか思い知らされもした本作。 各項に「廃線になる直前」の鉄道路線図が付記されているのだが、いかんせん「国鉄子飼い」の弘済版のものなので、「私鉄」の扱いが冷たい。ここはひとつ、JTB版の路線図とタイムテーブル(ほとんどの駅名も書かれている)も乗せてもらいたかった。 ともあれ、昭和生まれのテツ殺しの佳作です。2017/10/03
hana@笑顔満開のわくわく探索人
4
旅をしているような気分になれました。昔の路線図が合わせて載っているのもよかったです。2020/05/08
Teo
3
この本に載せられる以上はそれなりの姿で原形を保っている駅であって、その場合は嘗て駅があったと言うのを残そうとしている意図が働いている。そんな中でもやはり線路に車輌も残しているかどうかで嘗ての駅としての存在感が違う。やはりあった方が圧倒的に良い。但し屋外に野ざらしにする訳であるから定期的なメンテナンスが必要で残す場合にはその為の将来的に継続して発生する予算を確保する覚悟も必要となる。2017/11/27
kuni
2
昭和世代としてはなつかしさを感じる。 一方で、こんなところにも鉄道があったことに驚く。 石炭だけでなく、石灰岩、材木の輸送に鉄道が重要だったということには、さすがに想像できない。2019/10/14
古本虫がさまよう
2
筑波鉄道の筑波駅跡が出てくる。そこは1987年に廃線になった路線駅。土浦から出ていた。この路線は乗ろうと思えば乗れたのに、うかつなことに乗っていない。残念なことをしたと。鉄道廃線の駅舎は、バスターミナル駅になったりしているところもあり、まぁ、なんとか「遺跡」にならず、活用されて残っているのもあるようだ。 2017/07/23