講談社文庫<br> エコー・パーク(下)

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講談社文庫
エコー・パーク(下)

  • ISBN:9784062766289

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内容説明

ボッシュが探り続ける未解決事件は、ホシとにらむ男とは別人が自供した。初動捜査のミスも浮上し、苦悶するボッシュ。さらにパートナーのライダー刑事に悲劇が襲う。事件が急展開を見せるなか、自宅待機を命じられた彼はFBI捜査官レイチェルとともに動き出すが……。警察小説の頂点に君臨する傑作シリーズ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

150
エコー・パークはLAに実在する街の名でなぜタイトルに冠したのか?FBI捜査官だったエレノアと共同で捜査するシリーズ第1作『ナイトホークス』の原題と同様に“Echo”という単語を使用したのは本作でFBI捜査官レイチェルと捜査する構造ゆえに同じ“Echo”という名を冠したと私は思いたい。そして事件の真相はまたも衝撃的だった。コナリー作品は人と人の間には絶対はないと思わされる。特にボッシュは悪に対する強すぎる憎悪が周囲の人を慄かせるから、彼が真剣になればなるほど人が離れていってしまうという皮肉を生み出している。2019/02/13

ケイ

136
訳者のあとがきを読んで反省。これからコナリー新作が出れば必ず買います。大御所すぎると翻訳する必要が無いかもと出版社が考えるとは思いもしなかったが、確かに新しい作家を紹介したいというのは一理ある。リンカーン弁護士のすぐあとに再読してよかった。この金持ち一族の弁護士のつまらなさが想像出来てクスッと笑えたし。コナリーからファンへのサービスかも。司法取引をこういうふうに利用することをテーマにするなんて、感心するばかり。読めば読むほど面白いコナリー。どんどん書き続けてほしい。2018/05/08

紅はこべ

121
米国のミステリは小説でもドラマでも里子として家庭を転々とした経歴の連続殺人犯というのが定型であるな。本作ではどんな家庭に育っても、悪の道に入っちゃう人間性の絶望を感じた。2017/11/30

セウテス

97
ハリーボッシュシリーズ第12弾下巻。後半に入り、更に読むスピードは加速する。ボッシュはFBI捜査官のレイチェルと、逃亡した殺人犯レイナードを追い続ける。しかし、奴はまたしても若い女性を、ワゴン車にて連れ去る事件を起こす。話の展開が二転三転するのは良いことだが、それ以上に私の予測が追いつかない。結論から言えば、犯人逮捕と真相の究明はラストに同時にして貰いたい、という希望はある。しかし、それを裏切ってまでも、犯人の意外性に集約されていく驚愕の作品だ。単なるハッピーエンドに終わらない所も、私にしては珍しく納得。2019/12/19

KAZOO

64
相棒はどうやら一命を取り留めたようですが、もうコンビを続けることができなくなって今度は別の相棒を探すことになるのでしょうか?この下巻では最後にはやはり犯人とその片棒を担ぐ人物は死んでしまうという決着です。また、FBIの女性とも別れていきます。いよいよ最後に近くなっているのでしょうか?2015/03/31

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