内容説明
見えない復讐と、さらなる復讐。
しなくていい殺人の果てしない果て。
40年前、資産家・岩楯一族を崩壊した秘密と嘘と誤解が、
今、再び血の惨劇を引き起こす!
西澤保彦、超絶のミステリ。
アルコールの過剰摂取で入院中の作家・横江のもとを刑事が訪ねてきて「加形野歩佳【ルビ:かなたのぶよし】(33)を知っているか?」と訊く。加形野歩佳は多治見康祐【ルビ:たじみこうすけ】(57)を殺害し、早々に自首したという。殺された多治見は横江の元同級生で、加形は横江の親戚の息子だった。加形は、自首はしたが動機を語らず、ただ「理由を知りたければ横江継実に聞いてくれる」と語っているという。横江は加形のことは面識も存在も知らなかったが、加形の父や多治見と過ごした40年前、幾つもの血族の婚姻関係が重層する岩楯一族と暮らした子ども時代を思い出すと、幽霊のように記憶の残影が立ち現れるのだった。それらは往時には気づかなった、惨劇の印がいたるところに残されていた……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
94
西澤さんらしいなって感じ。トリックはイイなとは思うが、家系図あっても正直一回読んだだけでは把握しきれてない。2018/10/10
aquamarine
84
西澤さんらしいストーリーだと思います。ひとつの殺人事件から、40年前の悲惨な事件や過去が引っ張り出されます。最初に家系図がついていてもあまりにも血縁関係が複雑で、何度も戻って確認することになりました。主人公は幽霊が見えて会話ができる57歳の作家。もちろん過去の真相も含めて、いろいろな驚きをもって話は収束し、無駄なく綺麗で、ミステリとして申し分ない(人により好き嫌いはあるかな)と思いますが、何が起こっていたのかそれを把握するために読み進めるのが精一杯で、私としては楽しむ余裕がなくて、少し勿体なかったです。2018/10/08
ままこ
79
特殊体質持つ継実の元に警察が殺人事件の事情聴取にやってきた。久々に思い出した子供時代の記憶。陰惨な過去の殺人事件。複雑な人物関係に戸惑いながら誰だっけ?を繰り返しながら読んでいく。ライトな語り口なんだけど結構ドロドロ。とにかく一筋縄ではいかない絡みに絡んだ人間関係。腑に落ちない事もあったけど意外な正体と繋がりには驚いた。ラストは父のあの一言が効いていて切なくなった。2018/12/01
nana
64
登場人物の多さ、関係の複雑さに疲れた。何とか最後までよんだが、よく分からないまま読了。読解力がほしい。2018/12/31
momi
43
幽霊たち…タイトルどおり…幽霊たちです!笑。ホラーではありません。ミステリですが、最初から混乱。登場人物の多さに家系図を見ながら読み進めるがこんがらがって分かりづらい…。誰が話しているのかも分かりづらい…。幽霊と犯人探し〜?!そう!そう言う話でした!笑。うーん、著者の作品なのでかなり期待していましたが私にはあいませんでした。子供は親の影響下から逃れられない…この言葉だけが印象に残った作品です。2018/09/27
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