内容説明
スマートフォン、ソーシャルメディア、VR、そしてロボット……。あなたの心を満たすテクノロジーこそが、あなたから「人間らしさ」を奪っていく。TEDの再生回数350万回超のMIT人気教授が語る、テクノロジーが人間関係に及ぼす「今そこにある危機」とは? 全世界に影響を与えた大ベストセラー、ついに邦訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
23
テクノロジーは本当の人間関係を壊す!的な、実に幼稚な本。2022/07/31
Miyoshi Hirotaka
22
人は物を作るが、物も人を作る。古くは、火、文字、鉄。少し前だと印刷機、内燃機関、電気。いずれも、それがなかった時代とあった時代を明確に分けてきたが、一世代で見届けられる急変ではなかった。今、物には魂があるという命題でロボット開発が進む一方、ネットで機械的にテキスト処理する人は物に近づいているという事実が突きつけられている。ロボットを生き物に近づける機械の格上げと機械を駆使することで生きていると感じる人の格下げが同時に進行している。しかも、これらがもたらす変化を自らが見ることができる程のペースで進んでいる。2023/08/31
Kentaro
9
ロボットに欠けているのは他者性、他人の目で世界を見る能力だ。他者性のないところに共感もない。子供は他人とともに過ごして相互関係や共感を学ぶ必要があるが、ロボットとの交流からはそれは学べない。ペットは長い間、責任と献身が身につくという点で子供達のためになると考えられてきた。だがソニーの犬型ロボットAIBOは子供達に責任をともなわない愛着を与える。子供はロボットのペットの世話をして愛情を感じられるが、気乗りしなければ背を向けても良い。自分のことだけ考えながら他者と結びつくという感覚を、子供達は学びつつある。2018/11/11
PenguinTrainer
7
より快適な生活を求めてインターネットに常時繋がれた世界で過ごす一方でそれによって生じている課題をわかりやすくまとめた本。ソーシャルロボットは浮気も失恋もしない理想的な存在である一方で、現状の生き物は必ずしもそうではない。不確実性でもって不快になる現実から離れて、理想的なインターネットで過ごすにも孤独か伴う。どちらが良いか悪いかでは、言い切れないがインターネットの未来について少し考えさせられた。2021/04/29
jackbdc
6
テクノロジーが人間に与える影響について幾つかのテーマが語られる本。印象に残ったのは、インターネットにより人と人は繋がり易くなったが、その繋がりが旧来のコミュニケーションと比較して不自然なものであり、コミュニケーションにより本来もたらされるはずの満足が得られない(難い)事が少なくないという事実が述べられていた。これらの問題意識を持つユーザはどの位いるのだろうか?プラットフォーマーはどのように考えているのだろうか?そして、インターネットというある意味公共空間の問題を市場原理で解決できるのだろうか?気になる。2021/08/03