内容説明
難解な仏教思想書の内容がこの一冊でわかる! 思想家・和辻哲郎やアップルの創業者スティーブ・ジョブズにも影響を与えた『正法眼蔵』のエッセンスを明快に読み解く。ブックス特別章「道元の『哲学』とは何か」を収載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chantal(シャンタール)
94
曹洞宗の僧侶の方が書いた本を読む機会が多く、宗祖道元の「正法眼蔵」を絶賛しているのを良く目にしていたが、確かにかなりしっくりくる考え方。ひろさちや先生の解説がとても分かりやすいからかもしれない。「無理に悟ろうとしない」と言うことがやはり肝心なのだ。生きている事そのものが修行であり、いつか悟りの方からやってくる、それを待てば良い。過去に悩み未来を恐れる事もない、現在しか存在しない、だから現在を生きろと言うのも納得出来てしまう。自力と他力の違いを「蜘蛛の糸」に例えての説明もとても分かりやすく、良書であった。2020/05/16
樋口佳之
38
タイトルがすべて。立て続けに二冊の禅関連本読んで、禅のイメージ全く変わりました。「かーっ」2023/04/18
SOHSA
37
《kindle》道元の思想をとても短く解りやすく解説している。道元の主著である正法眼蔵のエッセンスを初学者でも理解できるようにとの心配りには敬意を表したい。著者が本書で主張する正法眼蔵を哲学書として読むことで理解が容易になるとの言説は、ある意味、目から鱗ではあったが、とは言え、哲学書としての視点で読んでもやはり正法眼蔵は難しい。すとんと腑に落ちない道元の主張もいまだに多々ある。やはり軽々容易ではない。2021/08/21
禿童子
37
瞬く間に読めてしまう。必ずしも著者の言っていることを理解しているわけではなく、著者の解釈を嚥下したに過ぎないことは分かっている。正法眼蔵を哲学書として読めという著者の提案はうなずけるものではない。ひろさちやの言わんとすることで納得できるのは、補助線を引けば道元の述べていることが理解しやすくなるということだ。正法眼蔵の様々な解説の最大公約数というのが本書の位置づけか。何度でも読むべきは正法眼蔵そのものであろう。2021/03/21
takeapple
21
さすが、ひろさちや先生だけあり博識だしストンと落ちる。難解な正法眼蔵も読んでみようかなと思える。成る程哲学書として読んでみることにします。やはり道元禅師は凄いなあ。2018/12/31