内容説明
誰もが人には言えない秘密を持っている。すべてを奪われた彼女の敵は誰なのか――。怒濤のサイコ・スリラー!
地元ラジオ局のDJとして成功し脚光を浴びてから、ネッサの悪夢は始まった。夫は人が変わり、何者かがSNSで彼女の名を騙っては過激な差別発言を繰り返し、仕事も家庭も次第に崩壊していく。そんななかブログに投稿された、謎めいたコメント。そこには、ネッサが捨てた本当の名前が匂わされていた……。異常なストーカーの正体、そして誰にも知られてはならないネッサの過去とは――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三代目 びあだいまおう
258
一切想像できなかった衝撃の展開!唸るしかない!人気DJ のネッサは怯えていた。アルコール依存症から抜け出し一人息子と暮らすが、別れたドラッグジャンキーの元夫からの、あるいは過去のレイプ魔からの!相手が見えない執拗な嫌がらせに常に怯えていた。まとわりつくように姿なく迫り来る恐怖。自身の過去が枷となり警察にも全てを晒すことができず怯える戦慄。私はあなたを疑ってました!あなたが犯人に違いないと!己の誤解を強く反省し、作者の罠に嵌まった痛快さを堪能した。重苦しいが素晴らしい作品!そして翻訳が最高に心地よい‼️🙇2019/11/15
あさうみ
45
周りに秘密にしている過去と罪を背負っているラジオ局の女性DJが主人公。周りで起こる不穏な出来事に、彼女は何をやらかしたのか先が気になるサスペンススリラー。ドラッグの深い闇と身内の絆の闇が絡む。どんでん返しも用意されていた。もう少し深く掘り下げてもいいような気もするが、その分、読みやすかった。2018/09/16
Porco
15
地方のラジオ局で深夜帯のDJを務める女性主人公を、目に見えない誰かが脅迫する、という話。スリリングで面白い。2020/03/02
myon
12
中だるみもあったけれど、アメリカの薬物問題、リアリティ番組、ネットの荒らしなど社会問題に興味が持続して読み終えました。ストーカーの正体はまさかという展開でした。2019/04/28
🐾ドライ🐾
9
某海外ドラマの泣ける場面での「人生が与えた酸っぱいレモン(試練)でも甘いレモネードが作れる……」というセリフ。この小説にもあるということは、アメリカではよく使われる言い回しなのかな。 ま、そこはともかく主人公の女性には隠しておきたい秘密があるようだし、誰もが怪しく見えるし、良作サスペンス映画になりそうなハラハラ感が中盤からずっと続く。後半の二転三転がさらに終盤で三転四転するもんだから計五転六転ですね。音楽にドラッグに銃にSNSにリアリティーショー、さすが本場アメリカって感じ。 2021/06/28