教科書には書かれていない江戸時代

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教科書には書かれていない江戸時代

  • 著者名:山本博文【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 東京書籍(2018/09発売)
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  • ISBN:9784487811717

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内容説明

「武士はなぜ腹を切るのか?」「赤穂浪士の討入りは主君のためだけではない!」
「参勤交代は超高速が当たり前?」「公文書偽造は江戸時代にもあった!」………
本書は、江戸時代の武士と町人たちの実像を、当時の文書(もんじょ)から蘇らせ、人々が幕藩体制という社会制度のもと、どのように暮らし、どのような課題を抱えていたかを、江戸学の第一人者山本博文東大教授が、わかりやすく解説した書籍である。
江戸時代については、家康から幕末期の慶喜まで、映画やテレビ、小説などで様々に描かれているが、どうしても現代劇的な面が強調され、嘘とまではいかないが、かなり間違いが多い。例えば、有名な忠臣蔵の討入りは主君のためだけに行われたわけではない。背景には討入りをしなければならなかった武士としての理由があった。著者はわかりやすい文章でその背景を鮮やかに導き出して見せる。また、現代の人々は参勤交代というと「下にー、下にー」という厳格な面しか思い浮かべないが、どうもそうでもないらしい、ということを著者は教えてくれる。本書の面白さはここにある。この一冊から、教科書には書かれていない江戸時代が次々と出てくる楽しさを味わってほしい。
【参考】
江戸時代、人々は武士と百姓・町人という身分に大きく分けられていた。百姓は農業従事者だけではなく、漁業、林業、手工業を生業とする職人なども含む農村居住者全般を指した。町人は、都市に居住していた商人、職人などの総称である。当時の人口構成は武士7%、町人5%、百姓85%、その他3%である。
大坂夏の陣を最後に戦乱は止み、平和な時代が続くようになる。武士は公務員化し、戦で功を立てることは不可能なため、出世コースに乗ることが大きな目標となる。町人たちの多くは、貧富の差に関係なく、日々楽しく暮らすことを第一として生きるようになる。学問の世界では、自由闊達な雰囲気のもと様々な研究が登場し、最先端の「知」が江戸に花開く。学びは庶民にまで広がり、現代に繋がる学問の基礎が築かれたのも江戸時代である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きみたけ

52
著者は、東京大学大学院情報学環教授、史料編纂所教授の山本博文先生。江戸時代の武士と町人体制の実像を当時の文書から蘇らせ、人々が幕藩という社会制度のもとでどのように暮らしどのような課題を抱えていたかを分かりやすく解説した一冊。日本史の教科書にはなかなか詳細が出てこない、その時代の人々の日常生活や考え方をクローズアップ。日本史を立体的に理解できるようにアプローチしています。ちょっとした喧嘩でも切腹を言い渡される武士階級にやるせなさを感じました。2025/07/30

わむう

30
「教科書には書かれていない」とだけあって、詳しく書かれています。参勤交代、天璋院、大奥、蛤御門の変など興味のある賞だけ読みました。2021/12/02

kawa

27
タイトルに違わず江戸史で知らなかった項目多数。「安政の大獄」の過酷処分の原因は、幕府無視の朝廷人事権の行使や、水戸藩に対する「戊午の密勅」など横上破り的な孝明天皇の姿勢にあり。慶喜の「大政奉還」は、薩摩との京での内乱を回避するための苦渋の選択。大奥での御台(将軍の奥方)の地位の上昇は、紀州系将軍・吉宗誕生に貢献した6代家宣の御台・天英院以降で、それまでは将軍生母や乳母に実権があった。将軍の側室の供給を担った定員8名の御中蘢(おちゅうろう)という職などを興味深く読了。2025/06/11

toshi

11
時代小説を読むときに参考になるかも・・・と思って読んでみた。 一般的な話は少なくて、人物や事件の裏話的な内容が殆ど。 興味のない項目も多くて、ちょっと期待外れ。。2018/09/20

おーね

8
武士の基本をそういった基本で作っていったために切腹などがあるのかと参考にはなりましたが、長い時間をかけておこなったので、今の日本人にもぬぐえない影響があるなあと考えさせられます。2018/09/25

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