内容説明
4500年前からナイル河岸に聳える大ピラミッド。ドローンで3D計測が開始され、宇宙線による透視調査で「巨大空間」が見つかり、最古のパピルスが発見されるなど、近年、古代遺跡の研究は次々と更新されている。最新データと調査技術を元に「なぜ」「どのように」作ったのかに加えて、建造に従事した「人間」に焦点を当てた、古代エジプト研究最前線! 『ピラミッド・タウンを発掘する』改題。(解説・橋本麻里)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瀧ながれ
28
小さい頃から「王様の巨大なお墓・ピラミッド」という記事を読んでいたので、いまその謎のどのくらいが解明されているのか、と思ってたんですが、なんと、ミイラや副葬品ばっかり注目されてて、ピラミッドそのものや周辺の研究はほとんど進んでいないとは。…大きな石を切り出して美しい三角形に積み上げる、そのための労働者が寝起きする村の跡を発掘し、何人が生活できるのかと、それを支えるパン焼きの跡の数が一致したときに、これが考古学か!と軽く興奮しました。サッカー場が発掘を妨げるのが、厄介だけどそういう国なんだろうな、エジプト。2018/04/17
ウィック&ぺディ
23
★★★★半2020/02/04
yutaro13
9
巨大空間発見やドローンでの3D撮影など、研究成果が日々更新されているピラミッド。古代ロマン溢れる建造物を「どのように」「なぜ」「誰が」作ったのか、最新の知見を学べる。超古代文明やら宇宙人やら呪いやら、ピラミッドというとオカルトネタにされがちだが、長年発掘に従事する著者がこだわるのはそれを作った「人間」だ。著者らが発掘を続けるピラミッド・タウンは建設に従事していた人が住んでいた町。発掘や遺物・遺構の復元によって当時の人々が営んでいた生活が蘇る。地道な発掘作業を続ける考古学者の古代への情熱に敬意を表します。2018/06/15
かだ せつえい
8
知的好奇心が満たされる一冊です。最新データと調査技術をもとに、「なぜ」「どのように」「だれが」ピラミッドを作ったのかに迫るノンフィクション。古代エジプトというと、映画の『十戒』にあるような支配者と奴隷のイメージを持っていました。しかし、建設に従事する人々は十分な配給を受けながら作業に臨んでいたことを始めて知りました。これまでのピラミッドのイメージを覆す良書です。2019/03/26
渡邊利道
6
日本人研究者による一般向け概説書。思ったよりもずっとわかっていないことが多いのだと驚いた。基本これまでは「モノ」中心の発掘・調査であり、ようやく近年「情報」が重んじられるようになったと。内容的にはピラミッドの建造方法、「建造目的」「作った人々の生活」の三本立てで、建造方法と生活がすごく面白かった。とくに生活についてはかなりいろいろわかっていて、思ったよりもずっとよい環境だったらしいと考察されていてちょっと楽観的すぎるような気もしたが、しかし長く続く文明はやはりそういうものかもしれないとも思った。2018/04/17
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