内容説明
なんで地球にはこんなやたらに生き物がいるんだろう? 遺伝、発生、進化……なんでこんな複雑なシステムができたんだろう? それには深いわけがある! 「多様性」をキーにして、DNA組換えやエビジェネティクス、進化や発生の原理など、最先端生命科学のキモを明快に解説。さらに、最新の生命像と現代思想との共鳴を発見しながら、根源的な「多元性」の原理へと読者を誘う。トップランナー研究者による驚異の生物学入門!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
茶幸才斎
4
生物を定義する要件の第一は自己複製能力であるが、それだけでは足りない。自己を複製しつつも一定程度の遺伝的ゆらぎを許容する性質が、環境変化への適応と進化を可能にし、生物の多様性と繁栄をもたらした。似て非なるものを産出し継承することこそ生物の本質であり、より良い人間社会を築くキーワードでもある、と主張している本。一読の価値ある良い本である。ただし、生物多様性を手放しで礼讃し安易に模倣を試みる態度は危険だと思う。生物の強靭さとは、確たる意図や目的なしに勝手に増殖し高度化していく不気味さの裏返しでもあるのだから。2019/01/02
takao
2
ふむ2022/12/26
ソフトバンク
1
アメブロに書きました https://ameblo.jp/softank/entry-12803953586.html2023/04/29
Tatsuo Mizouchi
1
☆☆☆ 生命多元原理からまさかのデリダ、レヴィナスからのSDGs!2018/12/27
げきまぶ
0
生命の多元性を個体発生、メカニズム、系統進化、適応の4つの点から説明し、最後の章で多元性の面から現代思想に踏み込んだ話を展開する。 一見突飛な構成にも思えるが、最初の4章で生命多元性の合理性が詳しく説明されるため、読んでみるとスッと頭に入ってきた。2023/02/14