岩波少年文庫ランサム・サーガ 六人の探偵たち（下）

著者名：アーサー・ランサム/神宮輝夫

岩波書店（2018/09発売）

• ISBN：9784001141870

内容説明

平和なノーフォークの湖沼地方で，船が次々に流される事件が発生．なんとジョー，ビル，ピートらオオバンクラブの仲間たちが，犯人に仕立てられてしまいます．窮地に立たされた三人のために，休暇でやって来たディックとドロシアが探偵団を結成して，事態に立ち向かいますが……．シリーズ唯一の探偵小説．

目次

目　　次

　17　ニュース、つぎつぎ

　18　フラノの切れ端

　19　とんでもない贈りもの

　20　ダンロップ・タイヤ

　21　朝 の お 客

　22　ペンキを塗りなおす

　23　犯人、手がかりを残す

　24　見通しは暗い

　25　最後のチャンス

　26　子ヤギをトラに

　27　罠をしかける

　28　目もくらむ閃光

　29　デサンドグローリ号、襲撃

　30　証拠は全部揃った

　31　暗 室 で

　32　弁護士の考え

　魚はどうなったか
　　　訳者あとがき
　　　私たちに必要なのは探偵ね、とドロシアはいった……松 原 秀 行

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Die-Go]

図書館本。"スコットランドヤード"の面々は降りかかる疑いの目をなんとか解決しようと奮闘する。真犯人をD姉弟のかけるトラップでなんとか発見しようとするが...今回はシリーズの中でも珍しい探偵物。前半はなかなか苦しかったものの、最後は爽快。★★★★☆

2021/12/22

[たつや]

普通にスッキリ出きるストーリーで良かった。特に警官の手のひら返しの台詞が好きです。小学生のときに読んでたら、もっと感動できたかな？とか思う。

2017/05/13

[ぶんこ]

ハラハラの展開で楽しませてくれました。悪がしこい犯人には正直者は大変ですね。ああ言えばこう言うで、証拠も全て反論されて、ディックが居なかったらどいなっていたことか。また、世間の目もいい加減。ポート・スタボード双子の弁護士父、トムの父も疑がっていたのがショックでした。そして今回は肝心な時にトムが活躍出来なかったというか、こんな時に自宅に寝に帰るかな？いつもディンギーで寝てなかったですか？ツッコミどころもありますが、子ども達の真っ正直振り、礼儀正しさ、キャシャロット号の船長の人間性も素晴らしい。

2017/05/01

[ユメ]

探偵たちが反撃を開始する。ドロシアの活躍ぶりの見事なこと。読書で培った知識に則って順序立てて手がかりを集め、持ち前の想像力で犯人の心理と行動を推測する。初めてツバメ号とアマゾン号の乗組員たちに会ったとき「作家が何の役に立つのかしら」と言われていたドロシアのこの姿に、読書としては快哉を叫ばずにはいられない。探偵たちの推理は本格的で、改めてＤきょうだいの知恵に舌を巻く。暗闇での証拠写真撮影には私もすっかりどきどきした。この決定的瞬間を当事者である年少オオバンクラブ員たちに任せるのも、ランサムは粋だなあと思う。

2018/01/17

[Nat]

最後の最後までドキドキはらはら。いつもの冒険とは違うお話でした。面白かったけど、やはり私はツバメ号とアマゾン号が出てくるシリーズの方が好きです。ところで、昔の写真の現像って、大変でしたね。その状況も、 物語をはらはらさせる一因になっていましたが。またしばらくしたら、ランサムシリーズを読もうと思います。

2019/04/21