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内容説明
すべての思考は「類推(アナロジー)」から始まる。――
新しいアイデアは「借りてきて組み合わせる」ことで生まれる。では、どうやって既存のアイデアを「借りてくる」のか? そこで用いられるのが、アナロジー思考である。アナロジー(類推、類比)とは、このときの「借りる力」である。たとえば、他業界のヒット商品の「コンセプト」を借りてくることで新たなヒット商品を生み出せることがある。他人が気づかないような遠くから借りてくるのに必要なのが抽象化思考力であり、これがアナロジー思考の肝となる。また、アナロジー思考のプロセスにおいては課題設定力や仮説思考力も駆使することになる。地頭力のひとつともいえるアナロジー思考力はどのようにトレーニングすれば鍛えることができるのか? ベストセラー『地頭力を鍛える』の著者が示す「考える」ことの原点。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
桜井葵
54
世間的な本の多くは具体的でわかりやすいもののほうがヒットしやすいが、そういう本ばかりを読んでいると浅い思考力になってしまう。勿論知識を増やすたすめに仕入れることは重要だが、それだけでは単なる物知り。アナロジーとは比例関係のことであり、一見すると何も関係のなさそうな2つのものの共通性を探しだすこと。さらに抽象度を上げて事例を見ることにより異なる分野からアイデアを引っ張てきて、組み合わせることにより斬新なアイデアができる。同じ業界から持ってくるとパクりと言われるが違う業界からのなら革命になる。そのための抽象化2019/01/23
ともっこ
26
難関資格試験に挑むには、ただ時間をかけてがむしゃらに勉強するのではなく、むしろ時間や労力をいかに省いて点数に結び付けるかかに全力を注ぐ必要がある。 そのうえでこのアナロジー思考、具体を抽象化する力が役に立つと聞き、この本をお勧めされたので読んでみた。 これはこれ、あれはあれ、と別個に覚えるのでは効率が悪い。覚える数を減らすため、それぞれの共通点を見つけて、一つをいくつにも応用できるようにしておく。 共通点を見つけることがアナロジー思考であり、これは日頃から意識して訓練する必要があるだろう。 2023/11/19
とも
16
類推思考について。まったく違うものから似た構造をみつけ出す。程度の差はあれ誰しもが行っているであろうことを分析的に書いているという印象。アナロジー思考の実践と応用のような章が欲しかったかも。2025/11/20
あつお
14
一を聞いて十を知る本。 変化の激しい現代。従来の知識詰め込み型の教育では、対応可能なパターンが限られる。少ない知識から類推し、多くの事象・トラブルに対応する必要があるのだ。本書はそんな類推思考の具体例を紹介する。主な内容は①仕切り、②桃太郎。①について、整理が得意な人は仕切りのあるカバンを活用する。PCのフォルダ整理においても、明確なフォルダ構成とするだろう。②について、桃太郎の起承転結のストーリーはプレゼンにおいても活用可能。 上記のように、重要要素は数ある具体例の中でも共通するもの。よく注意したい。2023/01/08
jackbdc
13
オーディブル。見事な切れ味。論理的に鮮やかに整理して届けてくれて驚いた。著者のような伝え方が出来るようになりたいと憧れたのだが、むしろ素晴らしさに圧倒されたという感じかも。内容としては、日常的に意識してなくても自然にアナロジー思考を用いてものを考えたり、人とコミュニケーションをとったりしている事がわかった。謎かけのように意識的に抽象化を使いこなす事が出来れば良いというが練習により習熟するものなのか半信半疑でもある。使い方を誤ると詭弁になるというのには納得。騙すのは論外として騙されないように気を付けたい。2022/05/12




