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内容説明
平成20年の犯罪件数は253万3351件。被害者家族はマスコミ取材による二次被害で心の傷が癒える間もないが、実は加害者家族も凄惨な生活を強いられる。身内の犯罪を機に失職や転居を余儀なくされるだけでなく、インターネットで誹謗中傷され、写真や個人情報まで流出される。そんな過酷な現実を受け止められず、自殺する人も多い。事件への自らの非力を嘆き激しい後悔に暮れる加害者家族も多いが、そもそも身内の犯罪を未然に防ぐには限度がある。まさに他人事ではない実態を明らかにした、衝撃の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ろくせい@やまもとかねよし
250
NHKディレクターの番組取材から2010年発行論説。加害者家族の実態に焦点すると記す。しかし、扱う事例が多岐で主張を貫く論理性が乏しい印象。紹介事件の発生は80年から発行時まで。その内容も大量殺人、幼児誘拐殺人、殺人、集団の多額な恐喝、交通事故による過失致死、行政報告義務違反、冤罪で、犯人も少年から成人。かなり異なる事件比較で発散しすぎである。ただメディアによる事件の偏向的な報道が被害者や加害者家族へ与える甚大な負の影響には同意。中心問題は発生事件であり、それぞれの背景の洞察から普遍的提案を期待したい。2020/03/26
kinkin
125
事件には被害者がいる一方で加害者が必ず存在するということ。その加害者が家族を持つ状態ではその家族も加害者と同様の扱いを受けることがほとんど。加害者本人は刑務所という隔離した施設で過ごすことになるがその家族は世間の冷たい好奇の目で見られひっそりと居場所を変えながら生活することが多いという。いざ自分が被害者なら加害者と家族をどう見るか、逆に加害者なら被害者側にどう対応できるかを考えさせられた。いつどちら側になるかもしれないと思うと読み終えたあとかなり凹んでしまった。**2016/02/17
yomineko💖avec ヴィタリにゃん💗
78
被害者家族よりも辛いかも知れない。宮崎勤の父親が自殺に追い込まれたにも拘らず責任逃れだと言う人もいる。親は勿論のこと、甥や姪までもが追い込まれる。ネットでの匿名投稿は余りにも酷く無責任。自分は関係ないと思っていても、家族が交通事故で死亡起こすかも知れない。すると加害者家族として糾弾され家や職場を追われ、中には命までもなくす。加害者家族も被害者。サポートセンターがあるらしく一縷の望みを託す人達も多いだろう。米国では日本とは正反対に銃乱射事件の少年の母親の元に激励の手紙が届いたという。何かと無関係な事に厳しい2023/06/14
Ikutan
72
夫が殺人で逮捕され一変した女性と子どもの例を初めとして、社会を震撼させた多くの事件の加害者家族を追って纏めたルポ。東野さんの『手紙』を読んだ時にも衝撃を受けたが、身内が犯罪を犯した時の社会の反応は想像以上で、過酷な現実に耐えきれず自殺する人も多いという。マスコミの過剰な反応に加え、そこから拡がる個人的な中傷、特にネットを介した匿名の集団心理が及ぼす攻撃が恐ろしい。家族や所属する組織が攻撃を受けるのは『世間』で括られる日本独特だという。被害者側の救済は勿論だが、加害者家族という視点も確かに必要だと思った。2016/07/12
HANA
58
突然家族が犯罪者になったら。そんな加害者の身内を追った一冊。前半は殺人犯の家族のドキュメントが中心。多数の事件が取り上げられているが、宮崎勤等一部の事件以外は記憶の隅から引っ張りださないといけないものも多い。ただこれは第三者の視点で、実際に事件に関った人間はどちらにしろ人生が狂っていることがわかる。ただ家族は関係ないと理が割り切る一方で、被害者の事を考える情というのもあるし、これは結局どこまで行っても答えの出ない問いのような気もするが。後半はやや漠然とした印象も受けるが、西洋の取り組みなどは勉強になる。2015/04/16




