内容説明
とんねるずの危機、ナイナイの苦悩、ダウンタウンの奮闘……
テレビを変えるキーマンの発想に迫る画期的論考
テレビバラエティの遺伝子は消えない
◎「保毛尾田保毛男騒動」が浮き彫りにしたこと
◎フジテレビが凋落した「六つの理由」
◎お笑いBIG3、それぞれの「終活」
◎松本人志が『ワイドナショー』に出演する意味
◎有吉弘行とマツコ・デラックスの「テレビへの違和感」
◎インターネットはテレビを滅ぼさない
■インターネット時代に生き残る笑いとは
なぜ、『みなさん』『めちゃイケ』の時代は終わったのか。なぜ、フジテレビは低迷しているのか。なぜ、ダウンタウンはひとり勝ちしているのか。なぜ、『アメトーーク!』『ゴッドタン』『水曜日のダウンタウン』はウケているのか。なぜ、視聴者は有吉弘行とマツコ・デラックスから目を離せないのか。なぜ、大物芸人はネットで番組を始めるのか。平成が終わろうとしている現在、テレビ業界とお笑い界で巻き起こっている地殻変動を、膨大な資料をもとに徹底分析する。
目次
第一章 なぜ、『みなさん』『めちゃイケ』の時代は終わったのか
第二章 なぜ、フジテレビは低迷しているのか
第三章 なぜ、ダウンタウンはひとり勝ちしているのか
第四章 なぜ、『アメトーーク!』『ゴッドタン』『水ダウ』はウケているのか
第五章 なぜ、視聴者は有吉とマツコから目を離せないのか
第六章 なぜ、大物芸人はネットで番組を始めるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
48
書名を見て即買ってしまった。バラエティやお笑いについてモヤモヤしていた事が上手く表現されている。改めて自分はテレビっ子だと確信した次第。とんねるずは「部室の笑い」で生きてきたから、必然パワハラになるという話は説得力がある。とは言えスポーツ界も企業もパワハラ体質なのだが。「めちゃイケ」とはメンバーの青春物語だった、という説もよく理解できた。最も感心したのは有吉弘行とマツコについての解説。具体的に番組を示して、二人の美点を的確に取り出している。特にマツコの際立った「まともさ」は全くその通りと思う。2018/09/19
速読おやじ
21
とんねるずとめちゃイケ、私も長らく視聴していたフジテレビの代表的なバラエティー番組。何年か前に終わった時は、まるで自分の時代まで終わったような気がした。我が家はかなりのフジテレビ派で朝は必ずめざましテレビから始まる。そんなフジテレビの最近の凋落も寂しい。とんねるずの笑いは基本的に素人芸、若い頃に権威に噛みつくヤンキー的な立ち位置はカッコ良かったが、今の立場で体育会的パワハラ芸は受け入れられないのだろう。アメトーク、ゴッドタン、水曜日のダウンタウンの解説も面白い。真面目なテレビバラエティー論。2021/05/18
akihiko810/アカウント移行中
19
図書館本。めちゃいけの終了から見た、現代のテレビバラエティ論。印象度B+ 個人的には、とんねるずにもめちゃいけにも何の思い入れも感慨もないので、現代のテレビ論として読んだ。現在人気の番組、「雨トーク」「ゴッドタン」「水曜日のダウンタウン」とお笑いマニアが挙げる番組についても何故面白いのかが書いてある。著者も私と同じく「ネットがテレビを駆逐する」というのには否定的で、個人的には「テレビの1、2割は面白い」という感じになっていくのだと思われる2020/02/21
スプリント
16
思えば、ここ10年、フジテレビからバラエティの新しい流れが生み出されていないですね。どれも他局か大昔の企画の焼き直しばかり。新しい人材の売り出しも成功していません。古いコンテンツにしがみついた結果なのだと思います。 とんねるずのパワハラ風の芸風が飽きられたと書かれていますが、水ダウやロンハーもパワハラ風を売りにした番組なので単純にとんねるずが年老いて笑いづらくなっただけなのだと感じました。2019/02/24
anken99
13
一気読み。みなさんのおかげでした、そして、めちゃイケの終焉。バラエティの一つの時代が確実に終わり、アメトーーク、ゴッドタン、水曜のダウンタウンの時代へ。笑い、バラエティの分析とテレビ論。相変わらず的確である。そして、有吉、マツコという、新たなテレビのカリスマの登場。それにしても、録画は別にして、本当に自分もリアルタイムでテレビを見ることはほぼなくなった。スマホの時代だもんな。まだまだ時代は変わっていくんだろう。2020/06/03