岩波新書<br> 現代社会の理論 - 情報化・消費化社会の現在と未来

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岩波新書
現代社会の理論 - 情報化・消費化社会の現在と未来

  • 著者名:見田宗介
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 岩波書店(2018/08発売)
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  • ISBN:9784004304654

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内容説明

「ゆたかな社会」のダイナミズムと魅力の根拠とは何か.同時に,この社会の現在ある形が生み出す,環境と資源の限界,「世界の半分」の貧困といった課題をどう克服するか.現代社会の「光」と「闇」を,一貫した理論の展開で把握しながら,情報と消費の概念の透徹を通して,〈自由な社会〉の可能性を開く.社会学最新の基本書.

目次

目  次
   は じ め に

 一 情報化/消費化社会の展開自立システムの形成
  1 新しい蜜蜂の寓話 管理のシステム/消費のシステム
  2 デザインと広告とモード 情報化としての消費化
  3 欲望の空虚な形式 または、欲望のデカルト空間
  4 資本主義の像の転換 純粋資本主義、としての〈情報化/消費化社会〉
  5 誘惑されてあることの恍惚と不安 システムの環としての幸福/幸福の環としてのシステム
  6 システムと外部

 二 環境の臨界/資源の臨界現代社会の「限界問題」Ⅰ
  1 『沈黙の春』
  2 水 俣
  3 環 境
  4 資 源
  5 「ブームタウン」。自立システムの限界

 三 南の貧困/北の貧困現代社会の「限界問題」Ⅱ
  1 限界の転移。遠隔化/不可視化の機制
  2 「豊かな社会」がつくりだす飢え
  3 「人口問題」の構造
  4 貧困というコンセプト。二重の剥奪
  5 「北の貧困」。強いられた富裕
  6 情報化/消費化社会と「外部」

 四 情報化/消費化社会の転回自立システムの透徹
  序 「それでも最も魅力的な社会」?
  1 消費のコンセプトの二つの位相
  2 消費の二つのコンセプトと「限界問題」
  3 無限空間の再定位。離陸と着陸
  4 「ココア・パフ」
  5 「資源消費なき成長」の可能性と限界
  6 情報化と「外部問題」。方法としての情報化
  7 情報のコンセプトの二つの位相
  8 〈単純な至福〉。離陸と着陸
  結 情報化/消費化社会の転回
   参 考 文 献
   お わ り に
   二〇一八年改訂版(増補)あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

69
情報化/消費化社会の展開に始まり、その転回ということで締めくくられています。その間に環境あるいは資源問題、南北問題についての分析もされています。今から20年前の書かれていますが、現在でも通用する部分もあるように感じます。2015/09/11

たばかる

29
消費化、情報化について概に。現代の消費社会の経緯や概説→環境問題・南北問題を通して見える綻び→社会変化の可能性の展望、と話は進む。本文自体は200Pに満たないものの、ボードリヤールとハイエクの「消費」概念の差異などをはじめとする検討が随所にあるなどして理論と実例が散りばめられるため、情報量が丁度良い。2020/01/15

万葉語り

26
情報により肥大化された購買欲が生活レベルを向上させ、労働により報酬を得られない貧困層はマーケットから締め出されるという北の貧困と、その北の思惑によりモノカルチャー経済を余儀なくされた発展途上国の南の貧困。第3章が読みたくて借りたが、公害問題について書かれた2章も興味深かった。2017-892017/06/10

壱萬参仟縁

24
現代社会の全体理論:情報化/消費化社会のシステムの基本的な構造とダイナミズムと、矛盾とその克服の基本的な方向を、一貫した統合的な理論の展開として、太い線で把握するものでなければならない(ⅲ頁)。1958年は歴史の巨大な転回の年(4頁)。情報化/消費化社会こそが初めて の純粋な資本主義である(傍点31頁)。構造のテレオノミー的な転倒:システムが自分で定義する指標で測られる利益のための効率を自己目的化する(62頁)。2015/05/24

きゃれら

21
明るい未来を希望を語っている方だったんだ。社会学というと現代社会の弱点、闇、矛盾に焦点を当て告発するというイメージだが、本書は、情報化・消費化社会の希望を示そうとしている。環境や貧困の問題を語るのに40年も前の資料を使っているので「ファクトフルネス」後の読者としては我慢が必要だが、その先で語られる明るい未来図は読む価値が間違いなくある。現状追認でも暴力革命でもない。あとがきで示される本格的理論書の目次を見ると読みたくなってくるが、他界後の増刷なんだから誰か著作対照表などを補筆してほしかったなあ。2023/03/26

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