内容説明
1963年に第2長編『死の内幕』を上梓した天藤真は、第3長編『鈍い球音』が刊行される71年までの8年間、中短編のみを発表することになる。4時起きで仕事に向かう勤勉な拾い屋コンビが出くわした朝一番の収穫は、二階屋の窓から落ちてきた死体だった――表題作「星を拾う男たち」のほか、旧〈宝石〉終刊号を飾った“史上最も完全な予告殺人”を描く「極楽案内」や、シリーズキャラクターのひとり、中央探偵社の仙石達子部長が登場する「密告者」「重ねて四つ」など、短編集成2巻目となる本書には、63年~66年発表の11編を収める。【収録作】「天然色アリバイ」「共謀者」「目撃者」「誘拐者」「白い火のゆくえ」「極楽案内」「星を拾う男たち」「日本KKK始末」「密告者」「重ねて四つ」「三匹の虻」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
76
【天藤真 短編集】第2弾。1963年から1966年の間に発表された、短編11作品。完全犯罪がある一点から崩れていく「目撃者」は、最後のオチが効いている小噺の様な面白さ。「共謀者」など幾つかの作品に、同じく気のきいたオチを期待できる。タイトル「星を拾う男たち」は、オチも見事だが推理の組み立てが中々良い本格ミステリ。可能性を見つけていくのは、推理の基本だと再認識した。作品の中には苦言の様なオチもあり、思わず苦笑いという展開も作者らしく感じる。どれも、ちょっと一息つきほのぼのとする感じ、妙に心踊る読書である。2021/06/17
アメフトファン
25
昔の小説でバッタ屋とか死語がたくさん出てきますがミステリーとして純粋に面白かったです。2015/04/09
coco夏ko10角
23
11の作品収録の短編集。特によかったのは『白い火のゆくえ』あと『共謀者』も好き。63~66年初出の作品集2020/10/30
びぃごろ
12
1963〜1966年に書かれた短編13作。その時代を想像しながら当時の言葉遣いに触れ、味わい深く読了。切手収集にまつわる『白い火のゆくえ』中二コースに連載されたこれは気持ちがよく伝わってくる。短編デビュー作『親友記』と長編第1作『陽気な容疑者たち』も面白そうだ。さて読めるだろうか…この本も図書館のリサイクル本で出会ったのだ。2019/04/20
MIKETOM
7
天藤の死後作品集が定期的に刊行された。本書は短編集第二弾。読了後に作品を振り返ってみればなかなかの傑作揃いではないか。ところが、読んでる最中は読み続けるのがけっこうしんどかった。この落差はなにかというと、プロットはいいのだが文体に難ありってことになっちゃうのかなと。どうもね、文章を読んでて情景が素直に脳内に展開されていかない。文章を情景に転換させる一手間がいちいち必要になってくるのだ。これは疲れる…。長編だとそう感じることはないんだけどな。不思議な気がする。解説も本書には触れていないのが笑える(笑)2019/02/17
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