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内容説明
履歴書に書ける立派な経歴と、葬儀で偲ばれる故人の人柄。本当に大切なのは後者のはずだが――《ＮＹタイムズ》の名コラムニストが偉大な男女一〇人の生涯を通して「生きる意味」を問い直す。ビル・ゲイツが感嘆し、《エコノミスト》誌で年間ベストに選ばれた大人のための『君たちはどう生きるか』。解説／会田弘継
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
43
怠惰な人間は孤独になってはいけない。孤独な人間は怠惰になってはいけない。会いたくなる人はいるが、向こうは会いに来てもらいたくない。公共図書館ほど、希望のむなしさを強く確信できる場所はない。自分の文章でとてもよく書けている一節は必ず削除する（１９６頁）。半信半疑もあるが、私は上巻の方がよかった。2021/11/12
hiyu
7
アダム1及び2を見返しながら、こうかなこうかんと呼んだ。下巻の中ではマーシャルが最も好みだったかな。大きい私も印象良かった。2020/10/10
みき
7
人生が私たちになにを求めるか、というフランクルの言葉に表されるような、個人的な闘いに明け暮れるようで、より良い社会を生きようとした人たちの物語。彼らは、自分自身に対して、自分自身になろうと誠実に対応し、それが自己や意識の知的な生き方であるがゆえに、より良い方向、へ貢献する。他人と自分の境界、個人と社会の境界は、本当は不明瞭で意識的にしか扱えないものなのだと思う。だから、自分をみつめ誠実に対応することが、結局は共同体全体への誠実さになる。面白かった。2018/08/19
そらほし
3
愛とは自己利益の追求という呪縛から逃れ、より大きな世界を我々に提供してくれる。上巻からの流れを汲みつつ、愛を大きな一つのテーマにしたのが下巻。 過去への意識の固定が、未来の自分を殺す。失敗や挫折、欠点はすでに人生に織り込まれているので、それを恐れる必要はない。有意義な人生とは、理想を掲げその理想に向かって戦い続けること。それを実現するためには、深い自己理解が必要となる。 よくある自己啓発本といった体裁だが、自分の知らなかった過去の偉人たちのエピソードを知ることが出来た点は良かった。2019/03/23
ABCsaitoDEF
2
上下巻ともに読了。10人の歴史上成功したと言われる人をとりあげて、人間の本当の幸せとは何なのかを訴えていた。自分の可能性を強く信じ、出世や昇進といった社会的に成功したいと思うアダムIと、自分の醜さや限界を認めて精神的な成功を目指すアダムII。現代は前者の色濃い文化だ。子に対する親の愛情すら社会的成功のための対価になってしまっている。この文化から逃れられないが自己省察をして自己の弱さと戦うことはできる。右足はアダムI、左足はアダムIIの精神でいることを意識し、自分が謙虚じゃないと思ったらその都度また読もう。2019/10/26
