光文社文庫 狼は復讐を誓う～エアウェイ・ハンター・シリーズ 第一部パリ篇～

著者名：大藪春彦

光文社（2018/07発売）

• ISBN：9784334776350

内容説明

警察庁からの依頼を受け、西城秀夫はヨーロッパへと飛ぶ。政府要人や財界の大物がスウィス銀行に預けた隠し金が、次々と強奪されていた。そこにはイスラエルの秘密組織が関わっているらしい。その組織の正体を突き止め、壊滅せよというのだ。パリへと金を引き出しに向かった不動産会社社長を囮に、西城は組織の中枢へと食い込んでゆく――。超絶アクション巨編！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[8番らーめんＲ]

西城秀夫シリーズ第6弾。東山彰良氏の解説通りロックの歴史になぞらえると大藪春彦はジミヘン、に納得だ。「大藪の前に大藪なく、大藪の後にも大藪なし。」けだし名言であろう。それにしても1975年作だが全く古びていないのに驚く。その理由の一つはものに対する強烈なこだわりだ。西城は好物のコブ茶を作る時に使うガソリンコンロに「スウェーデン製のプリマス七一-Ｌ」。ナイフ「ガーバー・フォールディング・スポーツマン」。銃「口径三五七のS・Wコンバット・マグナムのリヴォルヴァー」　機能を重視した描写が古びるわけがない。

2019/04/16