中公文庫<br> パリの学生街 歩いて楽しむカルチェ・ラタン

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中公文庫
パリの学生街 歩いて楽しむカルチェ・ラタン

  • 著者名:戸塚真弓【著】
  • 価格 ¥691(本体¥629)
  • 中央公論新社(2018/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122057265

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内容説明

たおやかに曲がる細道を行けば、今日も小さな発見がある――
歳月を経た建物の柔和な表情、ローマ人の支配の痕跡、
美術館、ソルボンヌ大学、教会、書店、露店市……

知的で質実、おおらかな風が吹き抜けるこの街に暮らして二十年、
日々心をときめかせるカルチェ・ラタンの素顔の魅力をつづる。

〈本文より〉
「カルチェ・ラタンは歩いていて楽しい。観光名所にはないパリの魅力が味わえる」
「散歩でも用事でも、飽きもせず古い道を選んで歩く」
「古いパリの佇まいは、心が和むほどに優しい」

〈目次より〉
住まいは、右岸か左岸か/古代ローマの大浴場遺跡/学生街で楽しむ古い教会めぐり/ジョルジュ・サンドが賛美した「貴婦人と一角獣」のタピスリー/ヘミングウェイの空腹とリュクサンブール公園今昔/ソルボンヌと音楽祭/モンテベロ河岸の箱本屋/ひとつの村のようなモーベエル広場界隈/コレッジュ・ド・フランスの自由な講座/しっとりとした佇まいのビエーブル通り/辻邦生が住んだデカルト通りの坂/日本人の顔には「盗んでもいいよ」と書いてある/とっておきの場所、アラブ世界研究所の図書室 ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

368
著者はパリ暮らしが長いエッセイスト。本書は、20年(執筆当時)に及ぶカルチエ・ラタン界隈を中心にパリを語ったもの。パリの持つ様々な顔が浮かび上がる上質のエッセイである。しかも、パリの表層だけを眺めるのではなく、視線の深さもある。例えば「フランス人も外国人も、若い時はパリの空気の自由さに惹かれる。―中略―だが、あっと気がついた時は自由な空気が孤独に感じられる」と、パリの持つ「厳しさと怖さ」を指摘する。そして、その独特の苦味こそがパリなのである。彼女のモンパルナス・タワー嫌いも全く同感である。かつて文人⇒ 2021/06/14

あんこ

4
古本屋の話にどきどきしました。観光地としてのパリではなく、学生街としてのパリをパリ在住の作者の視点で見ることができました。世界街歩きのような気取らなさが好印象。フランス旅行がますます楽しみになりました。2013/06/23

3
再読。飾り気のない文章にほっとする。パリに住めたらいいのになって思う。2014/03/03

utataneneko

2
パリの学生街カルチェ・ラタンで長年暮らす著者の日常をつづった本。普段の生活の中で出会った印象的な人たち、魅力的な店や場所、展覧会などなど。読んでいると、自分もいつか一度はパリで暮らしてみたくなる。2022/08/14

ろべると

2
筆者が暮らすカルチェ・ラタン界隈での日々を綴った、20年近く前の連載をまとめたもの。5年ほど前に、筆者と同じサン・ジャック通り沿いにあるアパルトマンの屋根裏部屋で、10日間ほどのプチ・パリ生活を体験し近隣を歩き回った身にとっては、懐かしい場所がたくさん出てくる。オスマンの改造以来すっかり取り澄ました風情となった右岸地区と比べて、左岸のカルチェ・ラタンやサンジェルマン地区は、庶民的ながら暖かく落ち着きがあるように思える。もう一度、今度はパンテオンにより近いムフタール界隈あたりでパリ生活を体験してみたい。2021/06/26

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