内容説明
我ら猫のあやかしの、人のそばにいたがるものの多いことよ。人とはそれほどに良いものであろうか。ならば試してみようではないか。そう言って王蜜の君がやってきたのは、なんと太鼓長屋の弥助のところ。気まぐれな妖猫族の姫の居候に、弥助べったりの千弥がいい顔をするはずはなく、小妖の玉雪に至っては、弥助の家に近づけなくなる始末。そんななか、弥助の周辺で猫絡みの事件が頻発、おまけに子猫を狙う不気味な女が出現するに至って、猫の守り手たる王蜜の君は放っておけず、事件の裏を探り始める。猫だらけのお江戸妖怪ファンタジー第6弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はな
41
図書館本。王蜜の君がとても好きになれる1冊。気まぐれで人の世界を楽しもうと白猫になって人の世界を楽しむ様子がこちらも楽しくなれます。でも、やはり妖であっていろいろ猫が不幸に巻き込まれていると、眷属に害をなしたということで悪人を懲らしめる感じも凛とした姫様という感じもかっこいいなと思いました。このシリーズで一番好きなキャラクターになりました。2018/10/31
ぽろん
40
シリーズ6巻目、安定の面白さ、いやいや、益々の面白さだった。今回は、猫姫が大活躍。人間の勝手な欲望の為に命を失った猫達を助ける為に奔走。このシリーズはやっぱりいいなあ。2018/08/18
いぼいのしし
38
猫づくしでおもしろかった。久蔵の画策は実現しないみたいだけど、幸せそうで何よりだ。2022/05/15
一華
31
六作目…猫づくしの巻。王蜜の君が人間界に感心を持ち、白蜜となって太鼓長屋で弥助らとともに過ごすなか、猫絡みのきな臭い事件が発生し…人間の業の深さに巻き込まれた猫たちが哀れ。そして、久蔵の努力と願い虚しく、お姫さんがふたりとは…萩乃さまのところにもふたりおったよね〜ますます、今後が楽しくなりそう。現代なら白蜜に「ちゅーる」与えたらすぐに手なづけらそうだけどね。2019/03/17
はにこ
28
今回は猫の妖特集。妖怪猫の姫、王蜜の君が弥助の長屋に居候。猫にまつわる噂で巷の猫が狙われる。噂の元を断つべく王蜜の君が活躍。猫と暮らす私としては、猫が殺されてしまうのが耐え難く。。虎丸も美鈴もまた生まれ変わってきてくれるよね。漁火丸、私も欲しいなー。夢にまで猫が出てきたら最高。私的には最近、久蔵の株が爆上がり。パパになってより男が上がりそうね。2020/10/01