内容説明
鳥羽・伏見の戦で「朝敵」の汚名をこうむったことで、天朝への恭順の意を固めた徳川最後の将軍・慶喜の代ににわかに幕府の全権を担い、誰一人理解者のいないまま江戸城無血開城、幕府消滅まで戦意を秘めつつ「鎮静」を貫き、見事火消し役を務めた勝海舟。新政府での立身を福沢諭吉に批判されながらも国家安寧を支え続けた、維新の陰の立役者の真の姿を描き出した渾身の力作評論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
馬咲
6
著者が「生得の政治的人間」と表現した勝海舟の評伝。鳥羽・伏見での完敗後の難局を背負わされ、血気にはやる主戦派に睨まれた孤立無援の中で和平工作(江戸無血開城・徳川慶喜の助命・幕臣の生活保証)に尽力した彼の政治哲学を描く。官軍と幕府の背後にある英仏の角逐を抑制し、西郷との会談に際して英国を仲介者に変えた手腕は、優れた外交感覚に加えて政治目的実現の為に「敵」とも合従coalitionを図る思考の賜物。敵/味方を峻別する思考は海舟にとって目的達成の妨げでしかないが支配的であり、彼は敵より味方に憎まれていたようだ。2025/12/29
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