角川新書<br> ブラックボランティア

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紙書籍版価格 ¥880
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角川新書
ブラックボランティア

  • 著者名:本間龍【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • KADOKAWA(2018/07発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040821924

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内容説明

(目次)
はじめに 酷暑下で展開される未曾有の「やりがい搾取」

第1章 10万人以上のボランティアをタダで使役
無償の根拠は何か
なりふり構わぬ学生の動員
驚愕の「中高生枠」
薬剤師も無償で調達
高齢者は募集対象外?
1964年は夏季開催を強く否定、10月に行われた
19年ラグビーWCまでも無償ボランティアで
長野五輪のボランティア

第2章  史上空前の商業イベント
商業化は84年のロサンゼルス五輪から
IOCと五輪貴族を支えるスポンサーシステム
一業種1社の原則を捨てた東京五輪
JOCの不明朗な体質
パブリックビューイングを開けない「スポンサーファースト」

第3章 ボランティアの定義と相容れない東京五輪
そもそも「タダ」という意味ではない
五輪運営費の内訳に対する疑念
巨額のスポンサー料をなぜ開示しないのか

第4章  東京五輪、搾取の構造
ボランティアがオリンピック貴族に貢ぐ構図
「やりがいPR」で再び炎上
さまざまな有償ボランティア

第5章 なぜやりがい搾取が報道されないのか
「全国紙全紙が五輪スポンサー」の異常
組織委の「核心利益」を追及できない
メディアの東京五輪報道は原発プロパガンダと同根である
電通を批判できないメディア

第6章 問題を伝え続けること
5万人がリツイートしたタダボラ批判
批判ツイートが閲覧不能に
大学でのタダボラ反対講義で参加希望者がゼロに
君たちはどこにいるのか

終章  21世紀の「インパール作戦」である
やりがいPRで再び炎上
外国人観光客の熱中症で病院はパニックに
無償ボランティアになるためにカネを払う?
「熱中症の患者がどのくらい出るか予想もできない」

おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナイスネイチャ

135
図書館本。東京五輪の無償ボランティアに言及した書籍。ボランティア=無償と思っていたし、別に著者のように目くじらたてる程深刻には思ってないが、搾取している委員会なんかがいるのはいただけない。学生ボランティアも就職時に有利だと集まるとは思うが、主旨とは外れているのは確か。一応最近真夏を避ける意見はメディアで聞かれるようになったがはてさて本番どうなる事か楽しみ。2018/08/26

ぶち

112
東京オリンピックの無償ボランティアに潜む多くの問題点が書かれています。その内容は、真実に近い情報だと思いました。そして、この国の悪い面をまた見てしまったという嫌な気持ちになりました。この国の為政者や国家的組織の運営者は、どうして情報をつまびらかに明かさないのでしょう。説明責任をなぜ果たそうとしないのでしょう。そして、そこに群がる大企業やメディアの金儲け主義にもうんざりします。今や商業イベントとなったオリンピックのボランティアには、有償と無償という2つの枠を設けるべきだと思いますが、もう遅すぎますね....2020/11/15

(*'ω' *)@k_s

70
Kindle Unlimited~表紙帯より『肥えるオリンピック貴族―タダ働きの学生たち』~2020年、東京五輪のスポンサー収入は推定4000億円以上。ボランティア11万人は、10日間拘束で報酬ゼロ。しかも経費は自己負担(っ ´-` c)“スポンサーファースト”の商業イベントになってしまったオリンピック。その体制を作ったのは小悪党と大悪党と終始訴えます。過酷なボランティア募集。批判報道が芳しくない理由には、やはりお金が絡んでる…とんでもない裏側、知らなきゃよかった(^_^;)でも知っておくべき内容。2021/03/09

yomineko@猫屋敷寧ろ暑い

61
読友さん、有難うございます。大変な良書でした。ここまで2020開催予定だった東京オリンピックがブラックだとは・・・私は前々から「通訳ボランティア」反対派です。高度な技術を要する通訳が何故、タダで使われるのか意味不明です。私は多国語話者ですが訓練を受けていなので通訳はほぼ出来ません。英語は英語で考え、ロシア語はロシア語で考えるのでそこに他国後が介在すると混乱を来します。なのに、ボランティア。それも真夏のオリンピックに。もう絶対に申し込まないで下さい、東京オリンピックのボランティアには!2020/11/08

ニッポニア

56
いつだって、搾取するもの、されるものがいて、それで社会は成り立っている、前提で、ボランティアについて考えると、見方が変わってくる。崇高な精神を求めていながら、それを搾り取る存在がいるって気づかないといけない。ボランティアは「志願兵」という意味。奴隷であることに自らの唯一の誇りを見出してさえいる。つまり、もう善意だけでは語れない時代に差し掛かっている。2022/11/18

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