講談社学術文庫<br> レトリックの意味論

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講談社学術文庫
レトリックの意味論

  • 著者名:佐藤信夫【著】/三浦雅士【解説】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 講談社(2018/07発売)
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  • ISBN:9784061592285

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内容説明

現代の思想は言語の問題、とくに意味論を核心として展開している。著者は、現代思想の大きな潮流であるバルトやデリダの言語論の検討から出発し、言語が本来もっている遊動的な弾性に富んだ〈レトリック性〉を豊かな例証によって考察する。ことばの意味を固定した一義的なものと捉える従来の理論を斥け、現代言語学に〈意味の弾性〉という画期的視点を拓いた佐藤レトリック学の到達点を示す名著。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はりねずみ

8
語の意味は文脈上で弾性的に変化し、文意は統語的変異により遊動性がある。ゴルギアスの罠「事物は言葉ではないから他人と共有できない」に抵抗する歴代の学者、哲学者(デカルト、ポールロワイヤル、ソシュールetc)の意味観をふり返り、いずれにしても編成済の硬い言語観に終始していたところに著者が楔を打つ。SF小説「あなたの人生物語」にでてくる鳥の巣状の言語も、本作の意味観をもってかなり現実的に思えてきた。大空の数多の星を随意的に結ぶような言語観というのが素敵だ。言葉に対しての感受性が敏感になり、読書がより楽しくなる。2014/02/25

niaruni

3
知り得たことを伝えることにおいて、痛ましいまでに生真面目。個人的にはことばの意味に弾性があるのは当たり前だと思うので、そこにたどりつくまでの理論展開よりも、ことばの伸び縮みのしかたそのものを、もっと具体例を挙げて詳述してほしかった。 人が使うことばはそれぞれ微妙に異なっているものだと思う。コミュニケーションにおいては、伝えた気になり、理解した気になっているだけ。それで成立するのが、いわゆる“馬が合う”関係なんだろうなあ。知り得たことを万民に伝えなくては、なんて使命感はないから自分はそれで充分。2011/07/08

あんかけ

2
読み終え。『認識』の前に間違えて先に読んでしまった。言葉の意味定義とそれによる文の彩り。人間と動物の関係による意味の移り変わりのところで「あ〜〜〜!」となった。ここに至るまでの意味をどう決めていくかの議論があるのも前振りとして良い。それを踏まえての例文がすごくわかりやすかった。言葉の意味のグラデーションであれもこれも表現する雪国の例文が面白い。2024/10/31

DT

0
完敗だ2010/11/12

よこづな

0
デカルトも疑わなかった言語道具観は、ゴルギアスのわな(「だれも他人にそれを伝えることはできないだろう、だれも他人と同一のものを心に思い浮かべることはできないから。」)を無視したいという願望に基づく。2009/03/17

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