内容説明
某有名書店の“型破り”書店員による初エッセイ。「書店員が書いた心温まる本屋の話」ではなく、37歳、独身、彼氏なし、そんな女のおかしくてちょっぴり痛いお話です。「会社員に向いてない」「結婚に向いてない」日常のエピソードが満載。コラムニストのジェーン・スーさんからは「同業者の端くれとして、背筋の凍る文章力。誰にでもあるどうってことない日常を、こんなにおもしろく仕上げるなんてズルい!」と絶賛推薦コメントも。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
157
著者は書店勤めでいらっしゃる。それも★★堂書店(著者のtwitterによると別の書店に移られたようですが)。書痴を自認する私には憧れの職業である。おまけに自分が主催する文学賞「新井賞」まであるとは、もう「尊敬」の言葉しかありません。そんな方の書かれたエッセイが話題になっていると聞けば読まない手はない。予想に反して書店業界がらみの話ばかりではない。むしろ働く女性の日常オモシロエッセイ、それもかなり内面をさらけ出した内容である。そう、このエッセイは化粧を落とした素っぴんであり、女性としてはきわどい内容だ。2020/01/09
R
97
思うままに書いた、そんな印象のエッセーというか、独り言というか、興味深い一冊でした。カリスマ書店員でもある著者が、日ごろ思っていることから、世の中を儚んだり、恨んだり、嫉んだりしている様が生き生きと描かれていて、特にこれという感動はないけど、なんとも読み進めて、ずるずる沼に引きずりこまれていくような印象でした、くだらないのだけども、それが魅力。思うままに生きているように見えて、本人は様々悩んでいるというか、迷っているというか、でも、やっぱり楽しそうに生きていると思えてならない。2018/08/28
とろこ
75
テンポも良く、読みやすいことは読みやすかった。どこまでが事実で、どこからが妄想なのか分からない点も、嫌いではない。ただ、自虐ネタが多く、所々でついてゆけなかった。つまらない訳ではないが、私が面白いと感じる本ではなかった。が、それはおそらく、著者と私の、面白いと感じることのツボが違っただけなのだろう。2018/07/12
よんよん
61
エッセイはほとんど読まない私がレビューを読んで手にした一冊。アライさんのように、知識や興味関心が縦横無尽に広がり絡まり合う思考を文章にするなんてびっくり以外の何者でもない。面白いと思うところもあり、ふーんで終わりのところもあり…。2019/02/19
ぶんこ
58
本屋の新井さんのエッセイと思って読むと、ちょっと違うかな。でも面白かったです(途中で何度も他の本に脱線しましたが)。本屋さんとしての仕事も含めて、自分の好きなことへののめり込み方が半端ない。バンドの追っかけや好きな飲み物もしかり。これではお金の消えていくのが速くなるでしょう。誰に迷惑をかけるでなし、最後のページで(深刻さを失った)とあるので、気楽に楽しんで欲しいし、そんな日々のエッセイを今後も楽しませてください。2019/01/13