幻冬舎文庫<br> カラ売り屋

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幻冬舎文庫
カラ売り屋

  • 著者名:黒木亮【著】
  • 価格 ¥869(本体¥790)
  • 幻冬舎(2018/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344420250

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内容説明

昭和土木工業にカラ売りを仕掛けたものの反撃に遭い、資本の大半を失う窮地に立たされたパンゲア&カンパニー。敵の腐った財務体質を暴く分析レポートを作成できるか?カラ売り屋と企業の熾烈な攻防を描く表題作ほか、「村おこし」「新興国へのハイリスク融資」「温泉旅館の再生」に一攫千金を夢見る男たちの執念と苦闘を活写する熱き物語、全4編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kenichi Yanagisawa

50
☆4つ いわゆる経済小説。短編4編が収録されているのだが、「カラ売り屋」、「村おこし屋」、「エマージング屋」、「再生屋」と金融がらみのちょっと陰のあるビジネスをテーマにしている。 この4編の話の中でもエマージング屋が良かった。 新興国の債権を扱う話で、ハイリスク国の中のローリスク債権を探し出して、ビルドしていくという感じの話。へぇ~って感じですごく面白かったし、スピード感も良かった。短編にしておくのがもったいない感じ。 初めて読んだ作家さんでしたが、他の作品も読んでみるかな。 2013/06/22

ふうちゅけ

14
とてつもなく大きなお金が動くお仕事小説。表題のカラ売り屋だけでなく、村おこし屋、エマージング屋、再生屋の四つの短編集。ちょい難しい言葉や経理が出てくるけど、日常自分の周りには無い世界でとても面白かった。再生屋がイメージし易くて、ニュースなどである民事再生手続とは実際どういうことをしていくのか、ちょっとわかった。弁護士の仕事ってこういう事もあるのか。リアルで楽しい話でした。(2009年3月初版)2023/03/04

nekozuki

12
表題作の「カラ売り屋」は先日国内でも伊藤忠とのバトルがあったばかりで実情を知る良い材料。物語上はインサイダー情報を現地で取ってきていたが、実際はどうなのか?決算公表前のアナリスト接触が禁止されドローンを飛ばし始めたと聞くぐらいなのであながち嘘でもないような…。「再生屋」に登場した室町通に大学時代住んでたので懐かしい。確かに呉服屋は多い。2016/11/17

kaikoma

4
舞台がどこであれ、大きな金額が動く仕事を描いた経済小説はやはりワクワクします。金融用語も勉強になりますね。こんな金額が動く大仕事がしたいと思いつつも、実際に自分が担当したら胃が痛くなりそうです。そんな事を考えながら5万、10万の売上に追われる日々。2022/05/08

ロドニー

3
「カラ売り屋」「村おこし屋」「エマージング屋」「再生屋」の4作品。西アフリカでの土木建築、ロンドンを舞台にしたエマージング諸国への融資、過疎化が進む九州の村おこし事業に絡む不正、和歌山のリゾート地にある温泉宿の再生物語。何れも業界独自の問題が丁寧に描かれている。問題の根底には人間の身勝手な欲、それを許容する慣習とガバナンスの甘さがあり、多くの人は無知の加担者になっている。優しさの半分は知識、その上での想像力。個人的には、ロンドンの日系金融ビジネス内側が描かれている「エマージング屋」が面白かった。2023/05/21

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