内容説明
漢詩は取っ付きにくくて難しい。インテリが楽しむもの……。そう考える人の方が多いでしょう。今、学校で漢文を習うことは少なく、若い人が漢詩に触れる機会はほとんどないでしょう。一般社会で漢詩に出会うことは滅多にありません。明治時代までは漢詩を作ることは、文化人の教養でした。江戸時代にはパロディとして人々を笑わせるものも作られていたのです。時には曲をつけて歌われたり、曲に合わせて作られた詞だったりしたのです。それならば、同じような雰囲気を持つ歌謡曲(JーPOP)を頼りにすれば漢詩を理解し易いし、千年以上も読み継がれてきた漢詩ですから、味わい方を知れば漢詩の面白さがわかり、人生の楽しみも増えるのではないかと、著者は考えました。杜甫の「絶句」はオフコースの「僕の贈りもの」と、大田南畝の「花の縁」はサザンの「いとしのエリー」と共感できる……。本書では、サザン、長渕、中島みゆきからさだまさしまで、なじみのある曲で漢詩の世界を解き明かしていきます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
残心
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代表的な漢詩を訳して、解説。 そして、著者がその漢詩で思い付いた歌謡曲などを合わせて解説してます。 それなりに納得するところもありますが、はっきり言って、著者の思い付いた歌謡曲などは何の意味もないと思われます。 確かに昨今、学校でも漢文はおろそかにしか扱われず、忘れられていく運命にあるのかもしれません。 だからと言って、変に歌謡曲などの解説を付け加えて、読者にすり寄るようなことはやめた方が良いのではないでしょうか。 漢詩は漢詩にしかない独特の味わいがあり、そこを伝えるような本を書いてほしいのです。2018/01/30




