創元SF文庫<br> 巨神覚醒 下

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創元SF文庫
巨神覚醒 下

  • ISBN:9784488767044

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内容説明

人類はなすすべなく滅亡の淵に追い詰められた。400万人の犠牲を出したロンドンをはじめ、世界各地の大都市に現れた13体の巨大ロボット――彼らに対し、あらゆる対抗手段は無意味だった。彼らは己の力を過信した人類を罰するためにやってきたのか? それともテーミスを発掘したのは過ちだったのか? 沈黙を続ける来訪者の目的を探り出そうとする間にも、犠牲者は増加の一途をたどり、滅亡のタイムリミットは容赦なく迫る。満身創痍の地球防衛隊(EDC)に打つ手はあるのか? 驚愕の展開が連続する巨大ロボットSF第二部、ラストバトルが始まる!/解説=堺三保

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

167
こんな話になるだろうな・・・という予想は全部裏切られるが、不愉快な気はしない。予想は裏切られても期待を裏切らない。微妙な具合に伏線は回収されるし。これは3部作の中間部に当たるらしいが。少なくともここまでまったく不満は無かった。この作家なら、最後まで面白いまま引っ張っていけそうな予感がする。2018/11/28

ニミッツクラス

36
18年(平成30年)の税抜1000円の藤背初版。“テミス・ファイル”トリロジーの中巻を本邦で2分冊した下巻。瞬間移動できる異星人の巨大ロボは13体。一瞬で地上を更地にする光線と血液凝固作用のある透過性の高い毒ガスと防御バリアで各国の攻撃(モスクワは首都で核を使用)を排除。膠着かと思うとここまで読者を牽引してきた“インタビュアー”の素性が割れ、そして異変が…読み進めるしかないよ。予知能力のある少女エヴァ・レイエスの名の由来はまさかの“エヴァンゲリオン”…今後のキーパーソンになるのだろうか。★★★★☆☆2023/07/14

Tui

32
作者、ますます容赦ない。大都市にも、人類にも、そして主要な登場人物たちにも。こんな派手にやらかしてしまいどう物語を続行させるのか、不安を覚えるくらいギリギリの戦いが行われる。天才的な知識、マッドな価値観、純粋な善意の持ち主である破綻者パパントヌが、要所要所で存在感を発揮してしまっているところが何とも皮肉。本作に続く完結編が、2019年春に日本でも刊行な 予定なのだそうな。これは読む。面白さでいえば、このシリーズは今年のNo.1だ。2018/12/23

姉勤

31
異星由来の超絶なテクノロジーの巨大ロボットが13体発生し、その1体でも瞬時に都市一つを消滅させる兵装と広範囲に及ぶ致死性のガスを有し、核も通常兵器も効かない、もはや人類絶滅カウントダウンの瀬戸際に、人間の知恵と意地というか、女の度胸と勘が示される。種明かしや、謎解きな点で腑に落ちない(遺伝子と脚の構造とか)ことはないでは無いが、2部作でもいいラストとなっている。未知の巨大ロボットがあるという、既に荒唐無稽の中でシュチュエーションを愉しんでこそ。そりゃ異星人も水虫は嫌いだろうさ。2022/11/30

fukumasagami

30
−時間がないわ。 −いいやあるさ!ほんの一秒でいい! −もうあなたは父親なのよ。彼女の面倒を見てやって。 −だめだ、よせ! −ハッチを閉めるな!カーラ!やめろ! 〔やめて〕 −カーラー!エヴァ、そこをどくんだ! 〔いや。どかない〕 −どけといっているんだ! 〔もしあなたがハッチを開けたら、あたしたち死んじゃうわ〕 −外にいるのはきみの母親なんだ! 〔知ってる。でも、あの人はもう死んじゃった〕2018/11/30

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