集英社インターナショナル<br> 英語のこころ(インターナショナル新書)

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集英社インターナショナル
英語のこころ(インターナショナル新書)

  • ISBN:9784797680249

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内容説明

漱石の『こころ』の文体は英語の影響を受けている!? 多様性を表すdiversityとvarietyの微妙な違いとは? 「ピリピリ」「ぱたぱた」などの擬態語・擬音語は英語で表せるのか? 小説の一節、映画のセリフ、ニュース記事を題材に、英語表現に秘められた繊細さと美しさを楽しく読み解く。日本語と英語、そしてその背景にある文化に通暁した著者だからこそ伝えられる、本物の英語的発想。

目次

はじめに
1 diversityが表す多様な世界
2 「原子力問題」を考察する
3 性と愛をめぐる英語表現
4 英語に見る「老人力」への意識
5 英語に訳せない小津映画の巧妙なセリフ
6 「第3の場所」の役割を果たす本屋の力
7 「資本主義の走狗」の英訳の不可思議さ
8 『こころ』の文体に見られる英語の影響
9 英語の語彙に定着したtsunami
10 日本語の人間味あふれる擬態語世界
11 英語と日本語の世代間ギャップを考える
12 『細雪』とThe Makioka Sisters
13 死を表すおすすめの婉曲表現
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gonta19

123
2022/2/19 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。 2023/8/6〜8/8  「日本人の英語」で出会って以来、大変ためになる英語の本を書いてくださっているマーク・ピーターセン先生。明治大学を定年後も金沢星稜大学で教鞭を取っておられるらしい。本書では、これまでの文法的な解説ではなく、日本語と英語の単語の持つニュアンスの違いについて、いろいろ解説されている。以前からこういうところに興味があったので、とても楽しめた。2023/08/08

mizuki

34
日本語と英語は決してイコールになる言葉なんてないのだと気付いてはいたけれど…。ここまで深く"ことば"というものについて考えなければならないのかぁ〜と、思い知らされました。外国語を学ぶことで自国や自分のことを再認識できるとは、まさにこのことなんですね!日本語の語彙数も少ないわたしですが、英語を通してことばの勉強を続けていきたいと、改めて思いました♡2018/10/17

M1号

10
著者の知識と知性が素晴らしいことはもちろん、日本語、英語、言葉への愛情があふれまくりなエッセイだった。英単語のニュアンスの違いをネイティブ目線で解説。使える表現やしっくりくる表現をたくさん学べた。特に日英翻訳をする人には必読書かも!■やっぱり言葉=文化。方言や俗語を掘り下げると人々の思考や文化を感じることができる。だから言葉は無限に学びがあるし面白い。■『細雪』の英訳版にとても美しい表現があふれているのを知り、読んでみたくなった。2019/09/27

アルカリオン

9
p53 英語では「-ism」をつけて新語を作ることがよくあるが、多くの場合、これは「~主義」ではなく、「~に対する差別」のことを示す表現になる。racism (人種差別)、sexism (性差別)、ageism (年齢層差別、特に老齢者層差別)▼日本では身内でもない老人のことを「おばあちゃん」「おじいちゃん」と呼ぶことがあるが、これは英語ではなかなか真似できない。こういう日本語を聞いたら、「ageismを気にする英語圏人」は、人生経験豊富な大人を「子ども扱い」する呼び方はやめるべき、と非難するかもしれない2021/07/25

しんこい

9
日本人の英語の鋭さに比べると、どうも単語レベルの紹介という感じがしてきた。ココロとHeartとか、取り上げる切り口は好きだ2018/07/02

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