内容説明
周囲の反対をヨソに決行した国際列車を乗り継ぐ、二十代最後の女ひとり旅。驚きの文化とほのかな愛情で、無謀が感動に変わる〈北京発イスタンブール行き〉一万二千キロのがむしゃら紀行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
槙
11
新疆ウイグル自治区ウルムチの記述が読みたくなって再読。拾い読み。 1998年当時の旅行記だし、ウルムチの記述は全体の記述からすればほんのわずかなのだけど漂う不穏さ。 第二次世界大戦中のユダヤ人に対するホロコーストに関する本をいくつか読んできたけど、同じようなことが自分が生きてる時代に起きるのではないかと思うと不安になる。2021/06/19
紅咲文庫
4
楽しげな表紙とはかけ離れたすさまじい旅の記録。危ないよ、無理だよとさんざん言われながらも決行した、1998年当時の中国から中央アジアの国々を経てイスタンブールまでの陸路の旅。電車の不潔さや怪しげな乗客にハラハラするが、著者も“奇跡”と語るように窮地で助けてくれる人がそれぞれの場所で現れる。中国の役人が各地に案内人を世話してくれていたところまでは安全だったが…カザフスタン、トルクメニスタンと国の制度がめためたなところを、中国育ちのカザフ人で日本へ留学していたフルハットの尽力で通過できた時には読み手も一安心。2021/05/01
むさし
3
ものすごいパワーを貰った。追体験が出来るのが本だが、やっぱり自分の目で見てみたいと感じた。 ”私たちが感じる孤独とか不安なんて豊かさの裏返し。とてつもなく贅沢なものかもしれません”2018/08/30
Eiji
2
女ひとり国際列車を乗り継いでのユーラシア大陸横断の旅行記。さしずめオンナ沢木耕太郎といった風情だ。小林よしのり氏責任編集の雑誌「わしズム」に毎回掲載されている「国々の公」と題されたエッセイを執筆する彼女に、かなり共感して手に入れた本だが、なにより羨ましい。こんな旅が出来ることがだ。人一倍人見知りで小心者の僕には、こういう旅ができない。でもやってみたい。ユーラシア大陸横断とか、香港からロンドンまでバスでとかは無理だろうなぁ。できるとしたら東海道五十三次の旅程度か? 2004/02/28
Wald des Buches
0
★★★★★2009/05/15




