内容説明
私たちの脳は、これまで長い時間をかけて進化してきました。しかしそれは、外の世界をそのまま見るために進化したのではありません。
「過去においてもっとも役に立った現実の解釈」を現実世界でも選び取るように進化してきたのです。
つまり、私たちが見ているものは、脳が知覚し解釈したものなのだ、ということです。
それでは、その解釈を変えたらどうなるのでしょうか?
「脳は私たちにありのままの世界を見せていない」ということを自覚し、そのうえで、自分のこれまでの「ものの見方」を変えてみたら?
もしかしたら、まったく新しい発想につながり、イノベーションを起こせるのではないでしょうか?
――それが、この本を通して著者が投げかける重要な問いです。
著者のボー・ロットはロンドン大学で教える神経科学者で、人間の知覚の働きとアートを組み合わせた独創的な活動を行っています。
脳の働きと、それによる自分のものの見方を理解する。そして自分で新しいものの見方をつくりだす。
その積み重ねの結果、いつかまったく新しい知覚を手に入れて、たとえばiPhoneのような、時代を変えるイノベーションを起こすことができるのだ、と著者は言います。
アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、オランダなど世界各国で話題、人生が変わる「脳の本」をぜひご覧ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カレー好き
21
そもそも私たちは現実を見ていない。ただ、過去において役に立った解釈を見ているだけだ。脳は経験からの固定観念で判断する。イノベーションを起こせるか、自分。目からウロコ。ページをめくるたび、予想を裏切るアドバイスでした。☆5つ2017/12/02
出世八五郎
19
注目は第7章「未来の過去を変える」でした。苫米地英人が「時間は未来から過去へ流れている。」とある本で語っていました。うろ覚えなので信じないで欲しいのですが、これは仏教の教えでもあったように思う。簡単に述べると、未来を良くするには過去の反応解釈を捕らえ直し良くすること。そうすることで良き解釈をした状態で未来にも同じ良き反射を人間が起すということだった。いい本はたくさんありますが本書もそれに違わない。本書を啓発本と批評するレビューありますが、そうかも知れないが本書の価値は損なわれません。星印たくさん上げたい♪2019/08/30
いち
7
著者のような人物をメンターにしたいなと、つくづく思いました。今の知覚は、過去の解釈による反射。だから今の知覚を変えることはできない。過去の解釈の奴隷にならないために、新しい知覚の海に、ワクワクした気持ちで飛び込もう。そして過去の知覚に新しい意味を見つけよう。すると未来の反射は変えられる。自分の知覚を客観的に見ていく視点を持たせてくれた素晴らしい一冊でした。誌面のイラストやデザインも含めてイマジネーションを広げてくれ、面白かった。2023/10/28
naruo_homewood
4
とても面白い本に出会いました。以前ネットで話題になった「ドレスの色は何色に見えるか?」も出てきました。物がどう見えるのか、については、誰もが自分が正しい、と思ってしまいますが、全ては自分の過去が作り上げた思い込みを通してしか見ることができないそうです。過去は変えられませんが、未来の過去は自分の考え方次第で変えられる。人間は不確実なものを恐れますが、不確実なものを受け入れることでイノベーションが生まれる。面白いだけでなく、今後の自分の考え方や行動を見直さないといけないと思いました。2018/03/04
ふ!
4
面白い。これは面白い!!久しぶりに夢中になって読んだ本。自分の落ち込み癖や悩み癖、思考パターンにあてはめて読むと、ストンと納得した。わたしは頭がいいほうではないんだけど、そんなわたしにもわかりやすく神経科学を教えてくれている。読む前と後では人生が変わる気がする。おすすめです。この人のほかの本も読んでみたい! 翻訳した桜田さんもすごく上手いと思います。「思い込み」という言葉を使うのが秀逸。2017/11/26
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