内容説明
恋愛、友情、自尊心――人間の欲望の行き着く先は、グロテスクでブラックで愛おしい!主人公の奈美は、孝一と虹子という夫婦と親しくしている。しかし、孝一が出張中の雨の日を境に、三人の関係は歪み始める。川端賞受賞作「生鮮てるてる坊主」や“珠玉”という惹句に取り憑かれてた作家・夏耳漱子。やがて頭の中で珠玉たちが地位向上と種の保存を騒ぎ出し……!? 表題作「珠玉の短編」など、短篇小説の名手が贈る11編の絶品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
58
『珠玉の短編』というタイトルに惹かれましたが、内容は重めだったりグロテスクだったりしました。それでもするする読めてしまいます。不思議と物語に引き込まれます。2020/07/20
James Hayashi
28
川端康成文学賞受賞した「生鮮てるてる坊主」を含んだ短編集。ブラックあり、エロっぽいものもあり凝縮されていると感じた短編集。表題作は理解不能であるが、その他はよくまとめてあると思う。2018/11/13
キビ
21
珠玉って…と色んな意味で期待して手にした本。重かったりグロかったり、時に(というか、かなり)「うっ!」となったりする内容だけど、やっぱり山田詠美作品はすごい。一つ読んだら次はどんなの?と思って読みたくなる。文が好きだなー。2020/04/02
まるるこ
16
詠美さんの不思議な短編集。 この世界観が好きか嫌いかというより、もやっとしてよくわからない(汗!) 「生鮮てるてる坊主」は怖いな・・・ 2019/09/06
eriko*
11
久しぶりの詠美さん。切なかったり、怖かったり、爆笑したり。綿矢りささんの短編集と続けて読んだので、それぞれの個性的な毒やユーモアが楽しかった。2023/08/08