どれがほんと？

著者名：髙柳克弘

慶應義塾大学出版会（2018/05発売）

• ISBN：9784766425130

内容説明

虚と実のはざまにたゆたう普遍的な詩情を、卓越した言葉の芸で生み出し続けた久保田万太郎。
　だが、いままでは「下町の抒情俳人」と評して安んじて、他の近現代の俳句にはない万太郎俳句の「言葉の力／巧みな芸」を言葉で掬いあげることが叶わなかったのではないだろうか。だれもが感受するその特質と危うい魅力を、俳句の本質に迫りつつ、はじめて論じきった若手俳人の画期的評論。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Hatsumi Sakoda]

専門家でもなし、たしなむでもなし門外漢の素人が心惹かれる俳人の1人、久保田万太郎。17文字で短編小説のような世界をリズムよく作り出す、その辺りが自分の感覚としっくり来るのかな、と思った次第。やはり口に出した時の感覚は大事なのだな。

2019/06/20