内容説明
女性が支配する「アマノン国」の性と革命。
一神教のモノカミ教団が支配する世界から、幻の国アマノンに布教のため派遣された宣教師団。
バリアの突破に成功した唯一の宣教師Pを待っていた「アマノン国」は、一切の思想や観念を受け容れず、実益のみが意味をもつ実質主義の国だった。
男は排除され、生殖は人工受精によって計画的に行われるアマノン国に「男」と「女」を復活させるべく、Pは「オッス革命」に乗り出す。
究極の「性」と「宗教」と「革命」のSF大冒険大作で第15回泉鏡花賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roku7777
5
いやー奇書だよね。寓話として読んだり批評を読んだりするのもありなんだけど、まず「笑いとまらねえ」。これです。もともと倉橋って変な作家さんなんだけどこれはその最右翼。なぜ書いた、どうして書いたって疑問符だけがひたすらつづく。読んでいてこれは家畜人ヤプーのフェミニズム版かしらと思ったり、でもそうでなかったかもと思ったり。すいません、頭ぐるぐるでした。よくもわるくも。2020/10/22
うさぎ
2
大好きな倉橋由美子の小説を読んではじめて面白くないと思った作品。微妙なSF的設定が成功していないというか、比喩が陳腐過ぎると思う。文章も面白くない。2022/12/04