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内容説明
一四二九年、ジャンヌ・ダルクは神の声を聞き救国の戦いに参加した。だがその神秘的体験は側頭葉てんかんの仕業ではなかったか? 一八六五年の南北戦争終結時、北軍の冷酷なグラント将軍が南軍に寛大だったのには片頭痛が関係していた? 一九三四年、平和国家ドイツがわずか二年でナチス体制になり、そのナチスも急失速して一九四五年、第二次世界大戦に敗れたのはヒンデンブルクの認知症とヒトラーのパーキンソン病のせいだった? 世界の歴史を大きく変えたリーダー変節の元凶となった脳の病を徹底解説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
96
世界史に名を残した偉人たちが罹った脳の病気がその人と病名と症例を混じえて書かれている。ヒトラーやルーズベルト、ドストエフスキー他日本では田中角栄などが解説されている、また芸能人では大原麗子や萬屋錦之介、フォーク歌手のウディ・ガスリー作曲家のガーシュイン等。脳の病気というのはその言動や行動に影響を与えることが時に世界史に影響を与える。医療も発達してもその原因や治療はまだまだわからないことが多いようだ。図書館本2020/09/18
さつき
70
歴史上の人物から20世紀の政治家まで色々な人の病気の数々…権力者が認知症や脳出血などの病気を患うことがこんなに多いとは!歳を取れば誰しも衰えるものだと思うけど、それを認めるのは本人には難しいこと。ましてや権力者の周囲がその利権にしがみつく人ばかりだったら…なかなか怖いエピソード満載でした。2019/11/26
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
33
政治家が多かったけれど、歴史上の人物の周囲の人たちからの証言などから脳の病気だったのでは?と思われる人物の行動を考える。それにしても、国を動かすリーダーの病気って怖いな……。正常な判断が出来ない人が自国、他国問わず、国民の命がかかった決断をすることに恐怖を感じる。ニーチェが梅毒の症状、誇大妄想状態で作品を書いていたというのはちょっと納得した。2020/10/10
イトノコ
31
クレオパトラや日本武尊、ヒトラーからモハメド・アリなどの偉人や著名人の病を、神経学的視点から解説。/歴史上の人物の病気を医学的に推定する試みは面白い。以前読んだ徳川将軍のカルテも良かったが、本書は著書の専門分野に限って書かれているため解説も詳しく、わかりやすい。少々、著者の体験談や小噺が多いのは気になるが…(親しみやすくするためではあろうが)。しかし海外では病を得た著名人やその家族が、積極的に研究機関や基金を設立するのに驚いた。日本では、神経内科的な病気の人は周囲から隔離されるイメージなので、お国柄かな。2020/08/01
アキ
28
現代であれば治療法がある病気も、その当時は診断も治療もできなかったんだよね。つくづくいい時代に生まれたと思う。リーダーが病気になったときに取り巻きがどう行動するかは危機管理として大事だと思った。歴史に関するものとして、ルーズベルトの高血圧性脳出血と毛沢東の筋萎縮性側索硬化症とブレジネフの脳血管性認知症は国家にかかわることだけに重要度が桁違いになる。個人的には吉宗の失語症とドストエフスキーのてんかんとヒットラーのパーキンソン病が気になった。でも有名でも無名でもみんないずれはなんらかの病気になる訳だからね。 2018/06/15
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